スズキは3月9日、新型コンパクトハッチバック車『バレーノ』を発売した。チーフエンジニアを務める伊藤邦彦氏は「日本市場にバレーノにマッチするモデルがない」とした上で、「フォード『フィエスタ』やフォルクスワーゲン『ポロ』をターゲットにしている」と明かす。
その理由として伊藤氏は「営業サイドとしてはホンダ『フィット』やマツダ『デミオ』、日産自動車『ノート』などを競合車として想定しているようだが、やはり日本では荷物が積めたり、居住性の良さが訴求ポイントのメインになっていって、だんだん背が高くなっている」と指摘。
その上で「バレーノは格好良さと居住性をバランスさせることを目標に開発しているので、グローバルで通用する格好良いというカテゴリーの中で比べるとフィエスタやポロ、ヒュンダイモーターのi20などがターゲットになってくる」と述べた。
このためターゲットユーザーに関しても「スズキとしては走りが良くなければだめだと思う。やはりファミリーユースにカテゴライズされてしまうと、広ければ良いといった議論になってしまうので、バレーノは『スイフト』の兄貴分という位置づけ。スイフトのユーザーにも後席や荷室が狭いと仰る方も多いので、そういう方々に是非乗って頂きたい」と話していた。