陸上自衛隊は5日と6日、朝霞駐屯地(東京都練馬区)にある広報センターで開催したイベントにて、配備が開始されたばかりの「輸送防護車(MRAP)」を一般向けに初めて公開した。海外で発生した有事に日本人が巻き込まれた際、救出活動に使うことを想定している。
輸送防護車は「MRAP(エムラップ=Mine Resistant Ambush Protected)」と呼ばれるもので、対爆性能に優れた装甲車両を示す。陸上自衛隊が導入したのはタレス・オーストラリア製の車両で、一般的には「ブッシュマスター」という名称で呼ばれている。
走行中に踏んだIED(即席爆発装置)や地雷などが炸裂した際の衝撃を左右に逃すため、底部がV字構造となっているのが最大の特徴。車体全体が強固な装甲板で覆われており、防弾性にも優れている。
車両は宇都宮駐屯地(栃木県)に所在する中央即応連隊に配備されており、有事の際には海外に運んで使うことになるという。