【エンジンオイル講座 vol.8】プロがすすめるエンジンオイルの選び方

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エンジンオイルの規格表示。API規格のほか、粘度を示すSAEも。このおオイルは「5W-30」(参考画像)
  • エンジンオイルの規格表示。API規格のほか、粘度を示すSAEも。このおオイルは「5W-30」(参考画像)
  • エンジンオイルのパッケージに表示されている“ドーナツマーク”の例。このオイルは「SN」規格であることがわかる(参考画像)
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エンジンオイルを選ぶときに基準となるのが、「粘度」と「グレード」だ。

粘度は10W-30などという記号で表される。グレードはAPI規格の場合、ガソリンエンジン用がSNが最上級、ディーゼルエンジン用がCF-4が最上級となっている。通常はこの2つの規格が大切で、取扱い説明書にもどの粘度でどのグレードのオイルを使えばいいか? が記述されているはず。もしわからなければメーカーのお客様相談室などに問い合わせればわかるはずだ。

また上記2つの規格のほかにガソリンエンジン用として「ILSAC」という規格もある。こちらは環境性能を重視した性能の目安で現在はGF-5が最上級となっている。

ノーマルのエンジンのままで乗る場合、オイルは基本の粘度のものを使えばいいし、粘度を変えないのが鉄則だ。チューニングエンジンの場合はクルマの指定ではなくチューナーが指定するオイル粘度を使うことになる。高度なチューニングエンジンはチューナーがどのオイルを使うかまでを考えて作っているので、それを守ることが大切。

いいオイルの選び方だが、これはかなり難しい。無難な選び方としては名前の通ったオイルメーカーのものを選ぶことだ。メジャーなオイルメーカーならまずいい加減なオイルの製造はしていない。オイルも古くなればそれなりに劣化してくるので、在庫をたっぷりとかかえているようなお店でのオイル交換は考えもの。ただ、在庫が多くてもオイルがたくさん売れるようなお店なら、どんどん新しいオイルに入れ替わっていくので問題ない。ドラム缶買いをしていてなかなかオイルが更新されないような場合はちょっと避けたい。

自分でオイル交換をする場合は、廃油を引き取ってもらえるショップで買うという選択もある。たとえばネット通販で安いオイルを勝手もオイル処理用の段ボール箱を別に購入しないとならなければその分の費用が増す。ならば少し価格が高くても廃油を引き取ってもらえるショップで買ったほうが全体としての出費を抑えられる。

自分でいろいろと試して使用するオイルを決めたいという人は、きちんとデータを記録することが大切だ。燃費はもちろん、オイルの減りなども記録しておきたい。最近はスマホのカメラを使って画像を記録するのも簡単なので、1か月に1度くらい写真を撮っておくのもいいだろう。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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