スバルの『BRZ』が年次変更を受け、2015モデルとなった。おもな変更点はパワーステアリング特性の最適化とボディ剛性のアップ。クルマとしてみれば、じつに上手にマイナーチェンジを受けたといえる。
ステアリングの正確さはもちろん、手に伝わってくるフィーリングもダイレクト感がありクルマがより近い存在に感じられる。
ボディ剛性のアップも、このハンドリングの正確さに関係しているのはいうまでもない。ちょっと激しいコーナリングや、高速でのレーンチェンジなどではクルマがビシッと引き締まっていて好感が持てる。
今回の年次変更では新グレードとして「R」グレードをベースとしたカスタマイズ用モデル「Rカスタマイズパッケージ」が新設定された。装備としてはマニュアルエアコン、フロアサイレンサー、トランクマットなどが装備される。ホイールがスチールとなり、自分で好きなホイールを選べるなど、昔ながらの設定がうれしい。
この「Rカスタマイズパッケージ」もボディ剛性アップやステアリング特性の変更などが行われている。BRZを楽しみたいならこの「Rカスタマイズパッケージ」が一番しっくりとくるはずだ。
また、今回より最上級グレードのSにクルーズコントロールが装備されたが、このスイッチがトヨタが昔から使っているコラムに付くタイプのレバー。デザインがかなり古く、ちょっといただけない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。