阪神電気鉄道と神戸高速鉄道は7月24日、改良工事中の阪神本線甲子園駅(兵庫県西宮市)で東改札口のリニューアル工事が完了し、8月1日から全面的に使用を開始すると発表した。
同駅の改良工事は鉄道駅総合改善事業として実施されているもの。神戸高速鉄道が事業主体となり、同社から委託された阪神電鉄が工事を行っている。総工費は約54億円。国が5分の1、兵庫県と西宮市が5分の1を、それぞれ補助している。
阪神電鉄と神戸高速鉄道によると、上り線降車専用ホームを廃止する一方、上り線ホームと下り線ホーム、下り線降車専用ホームを拡幅。ホームの中央付近には線路ごと覆う、膜素材を用いた大屋根を設ける。駅舎も改築して通路を改良。各ホームと各改札口を結ぶエレベーターを整備するほか、多機能トイレを設けてバリアフリー化を図る。
工事は2011年11月に着手し、2013年10月には西改札側の上下線ホームにエレベーターを設置した。今年は2月に上り線ホームを拡幅。翌3月には下り線ホームの拡幅も行われている。今回の東改札口のリニューアルでは、現在の南向きの改札口に加え、東向き改札口を新設。改札の外には観光案内などを行う阪神電車サービスセンターを設置し、現在は西改札口にある定期券売場をサービスセンター内に移設する。このほか、多機能トイレも設ける。
今後はホームのかさ上げと上家の設置などが進められる予定。今秋頃には上下線各ホームの西改札口側にエスカレーター、本年度末には上下線各ホームの東改札口側にもエレベーターが設置される。全体の工事が完了するのは2017年春頃の予定だ。