三重県の四日市市と四日市あすなろう鉄道は12月26日、国土交通大臣に内部・八王子線の鉄道事業再構築実施計画の認定を申請した。申請通り認定された場合、同線は2015年4月1日付で公有民営の上下分離経営に移行する。
内部・八王子線は、近鉄四日市~日永~内部間5.7kmを結ぶ内部線と、日永~西日野間1.3kmを結ぶ八王子線で構成される鉄道路線。現在は近畿日本鉄道(近鉄)が運営しているが、経営の悪化により存廃問題が浮上し、公有民営方式で存続することになった。
実施計画が認定された場合、四日市市は内部・八王子線の施設を保有する第3種鉄道事業者、四日市あすなろう鉄道は四日市市から施設を無償で借り入れて列車を運行する第2種鉄道事業者になる。四日市あすなろう鉄道は内部・八王子線の運行を引き継ぐ鉄道会社として今年3月に設立され、近鉄が75%、四日市市が25%、それぞれ出資している。
今回の申請によると、大人運賃の上限額は普通運賃が1~3kmで200円、4~6kmで260円とし、いずれの区間も30円の値上げに。定期運賃は6kmで1カ月の場合、通勤が今より2230円高い1万190円、通学が1270円高い5080円になる。