JR西日本は12月25日、新幹線の全乗務員にタブレット端末「iPad」を携帯させると発表した。2015年1月13日から山陽新幹線で導入し、3月14日に延伸開業する北陸新幹線でも開業と同時に導入する。マニュアル類の電子化などで異常時対応能力を向上させるほか、乗客への案内強化を図る。
新幹線の乗務員が携帯するのは、運転士が「iPad Air」、車掌と客室乗務員は「iPad mini」で、導入台数は約1200台。新幹線や沿線在来線の最新の運行情報をリアルタイムで取得できることで、より迅速な乗客への情報提供が可能になるほか、翻訳ツールなどの活用で外国人客への対応にも役立てるとしている。
また、通信機能やカメラなどの活用で異常箇所の画像などを関係者間で共有でき、原因特定を迅速化することでダウンタイムの縮小につなげるという。あわせてマニュアル類の電子化による軽量化で、乗務員の負担軽減や省資源化も図る。
JR西日本は既に京阪神地区の主要駅で、運行情報などの案内用としてタブレット端末を導入。JR東日本も乗務員や駅、メンテナンス部門や建設部門で「iPad」を導入している。