大船渡線BRTの新専用道、3月14日から使用開始…Suicaも導入

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気仙沼駅前の大船渡線BRT乗り場。来年3月14日の新専用道使用開始に伴い、乗り場が駅構内に移設される。
  • 気仙沼駅前の大船渡線BRT乗り場。来年3月14日の新専用道使用開始に伴い、乗り場が駅構内に移設される。
  • 気仙沼駅の鳥瞰(ちょうかん)図。1番線と2番線をBRTホームとして使用する。
  • 気仙沼駅の横断面図。1番線と2番線をBRTホームとして使用する。
  • 大船渡線BRT・三陸鉄道の盛駅。大船渡線BRTのバスは、大船渡線の線路敷地を改築して駅構内に乗り入れている。気仙沼駅もほぼ同様の構造になる。

JR東日本盛岡支社は12月19日、気仙沼~鹿折唐桑間(宮城県気仙沼市)に設ける新しいバス専用道の使用開始日を2015年3月14日に決めたと発表した。同時に駅の移設や新設を実施。気仙沼線BRTも含めICカードサービスを充実させる。

大船渡線BRTは、2011年3月の東日本大震災により運休している大船渡線気仙沼~盛(岩手県大船渡市)間43.7kmの代行バス。並行する一般道を走るが、一部は津波の被害を免れた線路敷地を改築した専用道を走行する。

大船渡線BRTの運行区間は気仙沼~盛間(長部経由)と鹿折唐桑~上鹿折間、陸前矢作~陸前高田間で、これまでに竹駒駅付近と小友駅付近~大船渡~盛間に専用道が整備された。ただし大船渡駅付近は土地区画整理事業に伴い、今年8月5日から走行経路が一般道に変更されている。

気仙沼~鹿折唐桑間は一般道を走行する区間だが、気仙沼駅付近の駅前広場や一般道の混雑解消と定時性向上を図るため、今年8月から線路敷地を専用道に改築する工事に着手していた。

新専用道の使用開始に伴い、気仙沼駅での発着場所が駅前から駅構内に移る。同駅で大船渡線BRTと接続している気仙沼線BRTは既に発着場所を駅構内に移しており、大船渡線BRTの移設により1番線は気仙沼線BRT乗車・大船渡線BRT降車ホーム、2番線は気仙沼線BRT降車・大船渡線BRT乗車ホームになる。鹿折唐桑駅も新しい専用道上に移設され、待合室とトイレを備えた駅舎が設けられる。

一般道を走行する岩手県陸前高田市内でも駅の移設や新設が行われる。BRTの陸前高田駅は、現在地から少し離れた陸前高田市消防防災センター等整備事業区域内に移設。新駅舎内に設置するみどりの窓口は営業日を変更し、現在は日・火・木曜の週3日営業のところ、日・月・水・金曜の週4日に拡大する。営業時間も延長し、10~13時と14時~17時20分に変更する。また、陸前高田~高田病院間には高田高校前駅を新設する。

このほか、ICカードサービスも拡充する。仙台支社の発表によると、気仙沼線BRT・大船渡線BRTともに現在のodecaに加え、新たにSuicaやSuicaと相互利用を行っている交通系ICカードが使えるようになる。バス車内でのチャージサービスも利用できるが、定期券は従来通りodecaのみの発売になる。また、Suica仙台エリアと気仙沼線BRT・大船渡線BRTのodecaエリアは直接つながっておらず、エリアをまたいだ利用はできない。

《草町義和》

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