中国汽車工業協会は11月14日、中国における10月の新車販売の結果を明らかにした。総販売台数は、198万7200台。前年同月比は2.8%増と、20か月連続で前年実績を上回った。
中国では2012年9月中旬、日本政府による尖閣諸島の国有化に反発する大規模なデモが発生。その後、現地では日本車に対する不買の動きが出た。その影響を受けて、日系メーカーは9月以降、新車販売が減少。今春以降は、明確な回復基調にあった。しかし、ここ数か月、伸び率は、ひと桁台へ鈍化傾向。10月実績の198万7200台は、6か月連続で200万台を割り込む。
日系メーカー3社の10月実績では、トヨタが約10万4700台を販売し、前年同月比は27.1%増と、3か月連続の前年実績超え。今夏モデルチェンジした主力セダンの『カローラ』と、新型車の『レビン』の販売が、引き続き好調。
日産自動車は、約10万4400台を販売。前年同月比は9%減と、4か月連続で前年実績を下回った。これは、商用車の販売が落ち込んだのと、乗用コンパクトカーの販売競争が激化したのが要因。
ホンダは7万0802台を売り上げ、前年同月比は5.8%減と、4か月連続で前年実績を下回った。そんな中、広汽ホンダでは、『フィット』が新型投入により、前年実績の4倍の1万0942台と伸びた。一方、東風ホンダでは、小型MPVの『ジェイド』が8.8%減の6819台と、2か月連続で減少。
中国の2014年1-10月新車販売は、1898万8100台。2013年の新車販売は、前年比13.9%増の2198万4100台。初めて2000万台を超えるとともに、米国を上回り、5年連続世界一となっている。