神戸市、LRT・BRTの検討事業者5社を選定…阪急やウィラーなど

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神戸市は「新たな交通手段」としてBRTやLRTの導入可能性の検討を行う事業者5社を選定した。写真はオーストラリア・ゴールドコーストを走るLRT
  • 神戸市は「新たな交通手段」としてBRTやLRTの導入可能性の検討を行う事業者5社を選定した。写真はオーストラリア・ゴールドコーストを走るLRT
  • 神戸市は「新たな交通手段」としてBRTやLRTの導入可能性の検討を行う事業者5社を選定した。写真は韓国・ソウルのBRT駅

軽量軌道交通(LRT)やバス高速輸送システム(BRT)など「新たな交通手段」の事業計画案を検討する民間事業者を募集していた神戸市はこのほど、バス会社や私鉄の計5社を検討事業者に選んだと発表した。今後、年度末にかけて各社が事業計画のアイディアを検討する。

選ばれたのは、神姫バス(兵庫県姫路市)、みなと観光バス(神戸市)、WILLER ALLIANCE(ウィラーアライアンス・東京都新宿区)、阪急電鉄(大阪市)、阪神電気鉄道(同市)の5社。募集は9月16日から10月10日にかけて行われ、7社から応募されたコンセプト提案を市が設置する選定委員会で審査した。

5社の提案はBRT、LRT、LRTとBRTの組み合わせに分かれており、BRTを提案したのは神姫バスとみなと観光バス。神姫バスは「BRTによる交通アクセスの改善と中心市街地活性化」がコンセプトで、神戸都心に「新たな南北の交通軸を確立」するのに加え、ウォーターフロントを東西に結んで観光需要に対応するとしている。みなと観光は「スマートBRT」として、BRT専用レーンや信号制御システムにより「ノンストップで各停留所を結ぶ」とともに、主要停留所にサイクルシェア、カーシェアリングのポートを設けることを提案している。

LRTを提案したのは阪神電鉄。「神戸縦貫軌道(山と港の連携を目指して)」をコンセプトに、「新幹線・在来線・船舶の玄関口及び公共施設・病院等を都心中央と結ぶ」ことで「地域振興と健康福祉政策を推進できるよう」路線を計画するとしている。

LRTとBRTの組み合わせはウィラーと阪急電鉄が提案。ウィラーは「LRTでむすぶ世界一住みやすいデザイン都市プラン」として「最先端で遊び心のあるLRT」やICT技術の活用を掲げている。阪急は「ReDesign 神戸~鉄軌道を主軸とした人とまちに優しい公共交通ネットワークの再構築~」をコンセプトに、LRTとBRTを組み合わせて南北の交通軸強化や都心部、ウォーターフロントの回遊性向上を実施するとしている。

募集時の概要によると、各事業者は今後、市から最大200万円までの補助を受け、本年度末にかけて事業計画のアイディアについて検討を進める。市は2015年度に、事業者が作成した事業計画のアイディアを基に導入の可能性を検討するとしている。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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