国土交通省の太田昭宏大臣は9月22日から25日までインドを訪問し、ゴウダ鉄道大臣ら同国の政府要人と会談した。国交省総合政策局が9月26日に発表した会談の概要によると、同国の鉄道整備などについて意見が交わされた。
ゴウダ鉄道相との会談で太田国交相は、日本の鉄道技術の安全性や信頼性の高さを説明し、デリー~ムンバイ間を結ぶ貨物専用鉄道(DFC)の整備や、ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道に関する日印共同調査を着実に進めたいと述べた。これに対しゴウダ鉄道相は共同調査を加速させ、高速鉄道を早い時期に実現したいとの意欲を示すとともに、日本からの技術移転や投資に対する期待も表明した。
ナイドゥ都市開発大臣との会談では、太田国交相が「我が国の都市鉄道、モノレール、LRT、ITS分野の技術や経験をもって協力したい」と述べた。これに対しナイドゥ都市開発相は「都市交通のほかにも、水の浄化、建物の耐震化について日本の協力を得たい」と述べた。このうち耐震化については早急に事務当局間協議を行うことで一致した。
ガドカリ道路交通・海運大臣は、道路分野の課題について日本の経験や技術に対する期待が示された。両大臣はインド北東州における道路整備や損傷橋梁の補修、道路整備の財源問題などについて、実務レベルの交流会議で具体的に協議していくことで一致した。
このほか、ガドカリ道路交通・海運相が内陸水運の振興について日本側の協力を要請し、実務レベルの協議の場を設けることで一致。両大臣は道路分野と海運分野における協力強化に関する協議議事録に署名した。