「インドネシア国際モーターショー2014」のスズキの会場で、来場者の目に止まったのが日本仕様『ハスラー』だった。PT.SUZUKI INDOMOBIL MOTORのプレジデント・ディレクターの大石修司氏はインタビューに答え、「予想以上の反応」と自信を見せた。
ハスラーはワゴンRをベースに開発された軽規格のスポーツビークルで、日本でも注文に追いつかないほど人気を呼んでいる。現在では日本だけの専売車種となっているが、海外ではどんな反応があるかを見極めようと出展されたものだ。一般公開日では会場の片隅にひっそりと水色のハスラーが1台展示してあったものの、初日開催のプレスデーでは、オレンジカラーのハスラーも出展されていた。
一般公開日に減らした理由について「他の車種との絡みがあった(会場担当者)」としていたが、実は手応えは予想以上だったという。ハスラーはあくまで参考出品のため、販売の予定はない。それにも関わらず、常に人だかりができている状態で、少し離れて全体を眺めたり、乗り込んでその使い勝手を試すなど、その関心の高さは日本と共通のものがあるようだ。
一方、会場にはハスラーの配色に倣った『カムリン ワゴンR』も参考出品。よく見るとパールホワイトのボディカラーの上にオレンジのカッティングシートを貼った、いかにも展示用に即席で作った感じだ。ハスラーのボディ配色をカリムン ワゴンRで展開するとどうなるか、どのような反応が得られるか調査するための出展のようである。
ただ、こちらはあまり注目されるようなことはなく、単に色合いを似せただけでは関心は高まらないことがはっきりと見ることができた。やはりハスラーの独自デザインと、多彩なユーティリティにスペシャリティ的な要素を感じていたのかもしれない。
インドネシア国内の販売を担当するPT.SUZUKI INDOMOBIL MOTORのプレジデント・ディレクターの大石修司氏はインタビューに答え、「(ハスラーは)売りたいと思うから持ってきた。軽自動車じゃダメだという既成概念を取り払いたい。来場者に聞くと幅が狭いなんて全然言わないし、サイズ感もあれでいいという。しっかりとした手応えを感じているし、(できたら)タイよりも先に売ってみたい」とした。
ハスラーのグローバル展開はどこよりも早く、インドネシアでの販売からスタートする可能性が出てきた。