【Garmin vivofit インプレ前編】プロ志向のフィットネスブランドがライフログに「本気」

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このところスポーツ洋品店や家電ショップでもよく目にするようになった活動量計。「ライフログバンド」とも呼ばれるこの手の製品、「万歩計とどう違うんだろう」と疑問に思ったり、気になっている人も多いだろう。

ランニングウォッチやサイクルコンピュータといったフィットネス向けデバイスのトップブランドであるGarmin(ガーミン)が、そのノウハウを駆使してこのジャンルに遂に進出した。注目のニューモデルを実際に使いながら、何ができるのか、どんなことに役立つか、チェックしてみよう。


◆睡眠時も含め、1年間エンドレスで歩行や運動を記録

運動量計と呼ばれるものは新しいジャンルにもかかわらず、多くのメーカーから発売されている。大きく分けるとポケットなどに入れておく携帯型と、腕時計のように装着するバンド型がある。Garminの新製品「vivofit」(ヴィヴォフィット)は後者のバンド型で、Garminではライフログを記録する「フィットネスバンド」と呼んでいる。

バンド型は非常に小型軽量にする必要があり防水性能も求められることから、携帯型の数倍の価格となってしまうようだ。中でもvivofitは高価で、日本で販売されている活動量計の中でもハイエンドのモデルといえる。それでも発売直後から注目を集め、公式オンラインショップでも一時品切れになるほどで、人気は非常に高い。Garminのブランド力もあるが、一目見て「こんなのを待っていた」と思うユーザーが多いようだ。


◆ミニマムサイズのボディは50m防水、バンドはサイズ違いで2本付属

本機の外観はまさにバンド状で、非常にシンプル。本体とバンドは簡単に分離できるようになっており、本体サイズは幅21mm・高さ10.5mm、重量は25.5gしかない。ベルトも非常に軽量で、そのバックルは押し付けるだけでパチンとはまるシンプルなタイプを採用している。このバックルは余ったバンドの端がバンドの内側になるため、装着後の外観が非常にスッキリしている。

しかも、バンドはサイズ違いが2本付属しており、自分の腕の太さに合わせて使用できるようになっている。これは非常に親切だ。また、付属するバンドは黒だが、別売で赤や青などのカラフルなバンドが販売されており、好みで取り替えることができる。

本体は25.5mm × 10mmのディスプレイと、ひとつのボタンを搭載。この一つだけのボタンを数回押したり長押しすることですべての操作を行う。バッテリーライフは約1年と非常に長寿命だ。活動量計の中には1週間毎に充電とか電池寿命数ヶ月といった製品もあるが、本機はそのような煩わしいバッテリー管理は不要だ。また、使用しているバッテリーはどこでも手に入る一般的なボタン電池で、精密ドライバーを使う必要はあるものの、ユーザー自身による交換が可能となっている。

さらに、本機はこれだけ小型、軽量であるにもかかわらず50m防水となっている。雨にぬれても心配ないのはもちろん、入浴やシャワーの時も外す必要がない。本体のディスプレイ以外の部分はバンドで保護されているのでヘビーデュティでもあり、日常的なほとんどのシチュエーションではその存在を忘れていても構わない。なお余談だが、この分野の代表的な商品である「Nike+ FuelBand SE」は、日常生活防水ながら水泳時の取り外しを推奨している。


◆ハートレートセンサーとの組み合わせで心拍数も計測可能

本機が計測できるのは歩いた歩数と、消費カロリー、歩いた距離、それに激しい運動をどれ位したのか、睡眠中にどのくらい動いたかといった生活全般のデータだ。睡眠中も装着し続けて睡眠時の動きを計測するのは携帯型では真似のできないことだといえる。ただし、寝る前と起きた時に自分でボタンを押す必要があり、睡眠に入ったことを自動的に判定してくれるわけではない。なお、別売のハートレートセンサーを購入すれば、心拍数を計測することも可能だ。ハートレートセンサーはANT+対応のものであれば他メーカーのものでも利用できる。

このようになかなか多機能なのだが、本体のディスプレイで表示できるのは歩数と消費カロリー、歩いた距離、それに腕時計として使うための時間表示くらいだ。本機が計測したデータの詳細場分析は、Garminが無料で提供するクラウドサービスのGarminコネクトに委ねられている。


◆Garminコネクトで活動を分析

Garminコネクトはパソコンなどのブラウザで見ることができ、vivofitのデータをさまざまなグラフにして確認することが可能だ。例えば、毎日の0時から24時までのあいだ、何時から何時まで寝て、何時から何時まで運動したか、といったことがグラフで表示される。また、1日24時間の「運動量高」「運動量標準」「運動量低」「睡眠」の時間をそれぞれパーセンテージで表示することもできる。

GarminコネクトはGarminのランニングウォッチやサイクルコンピュータを使うときにも必須といえるものだが、その用途は過去のデータを保存、参照するのがメインだ。リアルタイムな運動のデータはそれぞれの機器のディスプレイに表示できるので、Garminコネクトは必須ではあっても役割としては補助的なものといえる。しかし、本機ははじめからGarminコネクトありきのシステムといっていいだろう。

Garminコネクトでデータを分析するには当然ながらデータ同期(アップロード)が必要だが、その方法は2種類ある。ひとつは、本機に付属のUSB ANTスティックをパソコンに挿しておき、パソコンの周辺で本機のボタンを押して動気する方法。パソコンとの接続がワイヤレスなので手間がかからず非常に簡単だ。

もう一つはスマートフォンでデータ同期する方法だ。スマートフォンには専用アプリのGarminコネクト モバイルをインストールしておき、本機とブルートゥース スマートで接続する。ここで注意がふたつある。ひとつは、「スマート」のつかないブルートゥースでは接続できないこと。少し古めのスマートフォンだと「スマート」未対応モデルは結構多い。

もう一つの注意は、Garminコネクト モバイルでは全てのデータを閲覧できないことだ。ランニングウォッチやサイクルコンピュータではすべてのデータを表示できるのだが、vivofitではそうではなく、ステップ数(歩数)くらいしか表示できない。したがって、本機を使用するならパソコン(もしくはタブレット)は必須といえる。念の為に書いておくと、スマートフォンのブラウザではGarminコネクトのWeb版は正常に表示できないようだ。

ところで、運動量計と万歩計の違いだが、本機は上記のような多くの機能を持っているので、おのずとその違いは明らかといえるだろう。本機がどんなセンサーを内蔵しているかあまり情報が公開されていないが、おそらく加速度センサーのみだと思われる。したがって、計測器としてみた場合は万歩計と大差ない。

しかし、本機はその形状や防水性能から常に身につけられるし、加速度の測定も非常に高精度なはずだ。そして、その測定値を分析する手法やノウハウも極めてレベルが高い。結果として、万歩計とは比較にならないほど多くのデータを得ることができる。運動量計と万歩計の違いは、本質的にここが違う、というものではなく、こうした総合的な機能、性能の違いであるようだ。
《山田正昭》

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