ネスレ日本、三陸鉄道の無料乗車券付き「キットカット」発売

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6月16日から発売される「切符カット」のイメージ。外箱は三陸鉄道の無料乗車券(190円分)として使用できる。
  • 6月16日から発売される「切符カット」のイメージ。外箱は三陸鉄道の無料乗車券(190円分)として使用できる。
  • 三陸鉄道は東日本大震災により不通となったが、その後順次復旧して今年4月6日まで全線全区間の運転を再開した。写真は南リアス線。

三陸鉄道とネスレ日本は6月2日、三陸鉄道の開業30周年記念商品として「ネスレ キットカット ミニ 切符カット」を共同開発したと発表した。6月16日から発売する。

三陸鉄道は1984年4月1日、北リアス線宮古(岩手県宮古市)~久慈(久慈市)間71.0kmと南リアス線盛(大船渡市)~釜石(釜石市)間36.6kmが開業。2011年3月の東日本大震災で不通となったが、その後順次復旧し、今年4月6日までに全線全区間の運転を再開した。

「切符カット」は世界中で発売されているチョコレート菓子「キットカット」3枚入りで、発売額は108円。三陸鉄道最後の復旧区間(北リアス線島越~田野畑間)の運賃に相当する、190円分の三陸鉄道無料乗車券が付く。三陸鉄道とネスレ日本によると、80年近くに及ぶ「キットカット」の歴史上、切符として使える「キットカット」の販売は世界で初めて。三陸鉄道の切符売場か下車時の運賃支払時に外箱を渡すと、一つにつき運賃190円が無料になる。

三陸鉄道は南北両リアス線とも長大トンネルが多いため駅間距離も長く、190円で利用できる区間は少ない。大人運賃の場合、北リアス線の一の渡~佐羽根間と島越~田野畑間、南リアス線の綾里~恋し浜間と恋し浜~甫嶺間、甫嶺~三陸間が190円区間で、これらの区間は「切符カット」だけで利用できるが、190円以上の区間で利用する場合は差額を現金で支払う必要がある。一方、三陸鉄道で最も運賃が安い区間は北リアス線宮古~山口団地間の160円だが、「切符カット」を使っても差額の返金は行わない。

「切符カット」は6月16日から、全国の鉄道系コンビニエンスストアや東北地域のスーパー・コンビニエンスストア、東京タワー3階の「キット、ずっとミュージアムカフェ」物販コーナー内で販売する。三陸鉄道の切符として利用できる期間は6月16日から2015年5月31日まで。

《草町義和》

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