国土交通省は、2月27、28日に、マレーシア・クアラルンプールで「第3回日ASEANクルーズ振興戦略専門家会合」を開催した。
会合は、日ASEAN交通連携のプロジェクトの一つである「クルーズプロモーション」の一環で、ASEAN各国政府とASEAN事務局とともに、日本とASEANが共同でクルーズの振興を行うための戦略案を議論するために実施した。
会合にはASEAN側がカンボジア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ヴェトナム、ASEAN事務局、日本側から海事局外航課の角国際海上輸送企画官、福原専門官らが参加したほか、日本のクルーズ会社を代表して、商船三井客船の山口常務も参加した。
会合では、国交省がクルーズ振興政策や日本の内航クルーズの魅力を紹介したほか、商船三井客船の山口常務が、日系船社から見たASEANの魅力、改善点などを説明した。
ASEAN側からは、ASEAN側の取りまとめ窓口であるシンガポールからASEANがクルーズ振興を行う意義について説明し、その後、カンボジア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、ヴェトナムの順にクルーズ船誘致に関する現状と政策について説明が行われた。ASEAN事務局からは、ASEANとして行っているクルーズ観光開発について説明があった。
また、日本とASEANが共同でクルーズの振興を行うための戦略案について活発に議論が行われ、最終的に戦略案が取りまとめられた。戦略案は3月19日から21日まで、カンボジア・プノンペンで行われる第27回ASEAN海上ワーキンググループ会合に報告、議論される。
戦略案は、クルーズのための観光資源の開発、インフラ整備、人材育成等に取り組んでいくことなどの内容となっている。