気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年2月26日付
●TPP長期化必至、閣僚会合合意先送り、次回日程も未定(読売・1面)
●車保険料、値上げへ、損保2社、消費増税影響(朝日・8面)
●東京五輪のプレート発行、現行から変更OK(毎日・28面)
●ホンダ初のHV「インサイト」生産終了(産経・10面)
●テスラと車用電池工場、パナソニック米に建設、1000億円投資、車両価格ガソリン車並みに(日経・1面)
●日産の中国合弁新車販売19%増、今年計画(日経・9面)
ひとくちコメント
ホンダが初の量産ハイブリッド車(HV)として話題を集めた『インサイト』の生産を打ち切る方針を固めたという。きょうの産経と日経が報じている。が、その時期を産経は「2月いっぱい」、一方の日経は「3月末まで」と違っているが、鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)での生産を打ち切ることには変わらないようだ。
ホンダが初代インサイトを発売したのは、トヨタ自動車の初代『プリウス』発売から2年遅れの1999年のこと。小型軽量のアルミボディに1リットルエンジンとモーター1個をセットアップし、乗車定員は2名。当時の吉野浩行社長は「狙いはあくまで燃費のトップランナー」と発言したとおり、ガソリン消費量は少なかったが、実用性は低く、まるで実験車両をそのまま市販したかのようなHV車だった。
インサイトが脚光を浴びたのは2009年の2代目だ。トヨタの3代目プリウスの3か月前に発売したが、注目されたのは189万円という低価格。発売後の1カ月で1万8000台の初期受注を獲得する人気。低価格の設定はライバルのプリウスにも影響を与えたほどだった。
しかし、2012年度の世界販売台数はプリウスが約50万台だったのに対し、インサイトはわずか1万6000台と低迷。記録よりも記憶に残る車種ではあったが、役割を終えたと判断したようだ。