【フォード フィエスタ 試乗】振動や騒音を克服、常識を覆す1Lターボ…藤島知子

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フォード・フィエスタ
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『フィエスタ』に搭載されている1リットル直噴ターボのダウンサイジングエンジンは振動や騒音面で不利だとされてきた3気筒エンジンの常識を覆す素晴らしいパワーユニットだ。

エンジンは回転した際に振動を打ち消し合う構造とすることで、1000回転ちょっとの領域から5000回転手前の回転域まで気持ちよく回すことができる。高速の合流時など、実用域の加速は力強く、直噴1.2リットルターボを搭載した強敵VW『ポロ』やルノー『ルーテシア』を凌ぐ走りを披露してみせる。

アクセルペダルの操作からドライバーの意思を汲み取る6速デュアルクラッチトランスミッションはトルコン式のATだと言われても気づかないほど滑らかな繋がり。軽量で高剛性なボディ、しなやかにストロークして走る足回りは操縦性に優れながらも、同乗者は身体が不意に揺すられることがないぶん、疲れにくい。

躍動感のあるデザインを進化させたエクステリアはこのクラスでは難しい『堂々とした風格』を見せることに成功。洗練度が増したクールなキャラは老若男女の幅広い層に受け入れられそうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに挑戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参加している。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得した経験をもつ。現在はクルマの楽しさを多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、WEB媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線の両方向から、カーライフ全般をサポートしている。COTYの選考基準は、クルマと共に過ごす日常において、気持ちを豊かにしてくれるクルマかどうかに焦点を当てる。

《藤島知子》

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