【COTY 選考コメント】大衆車と考えると価格差は大きい…諸星陽一

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  • 惜しくも2位となったホンダ フィット

今回のCOTYでは10点を入れるクルマをホンダ『フィット』にするか、フォルクワーゲン『ゴルフ』にするかで迷った。

結論としてフィットに10点を入れ、自分の持ち点の残り15点を4台に配分することになった。これはレギュレーションで決まっている。私はゴルフに4点を投じた。これはフィットとゴルフの差が6点あるという意味ではない。フィット以外に配点することに決めた4台、ゴルフ、トヨタ『クラウン』、スバル『XVハイブリッ』、ミニ『ペースマン』にどう配分するかを迷ったあげくの結果だ。

私の評価ではこの4台には大きな差はないのだ。フィットとゴルフだけを考えるなら10点と9点という配点になるのだが、そうすると残りの車種の配点があまり低くなってしまう。さて、なぜ私がフィットのほうを上位にしたか、いや正確にはゴルフを減点したかだ。

第一に価格がある。フィットは126万5000円~193万円という価格設定、ハイブリッドのもっとも廉価なモデルは163万5000円だ。そしてゴルフの価格はというと249万円~369万円という設定。どちらも大衆車であるということを考えるとこの価格差は大きい。

もうひとつ大きな理由は、日本市場への対応が甘いという部分だ。大きな面では使用する燃料がプレミアム(ハイオク)であること。スポーツカーや超高級プレミアムカーならいざ知らず、普段乗るクルマがプレミアムガソリン仕様というのはどうしても納得いかない。現在1リットルあたりの価格差は11円程度なので、年間に1000リットル給油しても1万1000円程度の差でしかないが、毎回の支払いが高くなるのはどうも気分のいいものではない。

また、ウインカーレバーが左に配置されているのも納得がいかない。日本車は輸出する際に仕向地に合わせてこうした部分は必ず直している。そう考えると、ウインカーレバーが左にあるのは(ほとんどの輸入車がそうだが)どうしても納得がいかない部分。もし、ゴルフが価格を抑え、日本仕様への対応をしっかりとしていたら、配点は変わっていただろう。

トヨタ『クラウン』4点
ホンダ『フィット』:10点
スバル『XVハイブリッド』:3点
VW『ゴルフ』:4点
ミニ『ペースマン』:4点 

諸星 陽一 │ モーター・フォトジャーナリスト/AJAJ会員/JMS会員
3歳で三輪車、小学生から中学生まで自転車、高校生でバイクからクルマへと、つねに乗り物とともに過ごしてきた。23歳で自動車雑誌の編集者となり、その後フリーランスに。29歳からは自費でプロダクションカーレースへ参戦。金銭的に苦労したクルマ生活によって、整備の知識を身につけるようになり、それを土台にしたセルフメンテナンス系の記事も手がける。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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