新潟市、連節バス2回目の試乗会を旧電車通りで実施…11月16・17日

鉄道 行政
新潟市が企画した連節バス体験試乗会。11月16・17日に実施する。
  • 新潟市が企画した連節バス体験試乗会。11月16・17日に実施する。
  • 新潟市が構想しているBRTのイメージ。新潟駅~古町間は中央車線をバス専用とし、連節バスを走らせる。
  • バス専用車線の設置が考えられている柾谷小路。運行開始当初は専用車線を設けず、連節バスの導入を先行させる予定だ。
  • 新潟交通電車線の白山前駅があった市役所前バス停留所。写真の奥の方が今回の試乗コースとなる旧電車通りで、かつては道路中央に単線の軌道が敷かれていた。
  • 中央車線をバス専用とした韓国・ソウルのBRT。停留場も路面電車のように道路内に設けられている。

新潟市は11月16・17日の2日間、連節バスの体験試乗会を実施する。同市が進めているバス高速輸送システム(BRT)導入構想の一環で、8~9月に続き2回目の実施。かつて新潟交通電車線の軌道が敷かれていた旧電車通りを往復する。

BRTはバス専用車線の確保や連節バスの導入などにより、定時性や輸送力を高めた交通システム。日本では近年、鹿島鉄道跡地(茨城県)やJR気仙沼線(宮城県)など、ローカル線の敷地を転用したバス専用道をBRTと呼ぶ事例が増えているが、新潟市の計画は海外で普及している都市型のBRTに近い。

同市が2月にまとめた計画によると、新潟駅~古町~新潟市役所~越後線白山駅~青山間を第1期導入区間とし、このうち新潟駅~古町間の中央車線をバス専用車線にする。当面は中央専用車線を設けず、連節バスの導入を先行させる「第1期暫定型」として2014年度末に運行を開始。2019年頃には「第1期完成型」として中央専用車線を導入し、BRTとしての本格運行を開始するものとしていた。

しかし、現行の計画では運行系統の集約で乗り換えが増えるなどとして、市民の反対も強まっており、計画が順調に進んでも運行開始は2015年度中になりそうだ。

今回の試乗会では、新潟市役所本館から旧電車通りを経由し、新潟交通西部営業所までのルートを往復する。新潟市によると、前回の試乗会で「BRT第1期導入区間に含まれる旧電車通りでも試乗会を行うべき」という意見が多数寄せられたためとしている。

旧電車通りは、新潟市役所付近の白山前駅と燕市の燕駅を結んでいた新潟交通電車線のうち、白山前~東関屋間の併用軌道が敷かれていた道路。電車線は1999年までに全線が廃止されたが、併用軌道区間はそれより7年前の1992年に廃止されている。もともと道幅が狭く、電車線が営業していた当時は沿道の住民から軌道の廃止を求める声も上がっていた。BRTの第1期導入計画では、旧電車通りには専用車線を設けないことになっている。

試乗会の運行本数は11月16・17両日とも5便で、新潟市役所本館を9時、10時30分、13時、14時30分、16時に出発する。1便あたりの定員は立席を含む90人。試乗に際しては事前の申し込みが必要で、同市ウェブサイトなどで公開、配布している案内チラシの申込書部分に必要事項を記入し、郵送またはファクス、電子メールで送付する。締切は11月7日(必着)。

《草町義和》

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