気仙沼線BRTダイヤ改正で所要時間短縮…専用道が倍増

鉄道 企業動向

線路敷地を活用した専用道が大幅に増えた気仙沼線BRT。所要時間も短縮され、柳津~気仙沼間は最速便で106分になった。
  • 線路敷地を活用した専用道が大幅に増えた気仙沼線BRT。所要時間も短縮され、柳津~気仙沼間は最速便で106分になった。
  • 柳津~気仙沼間を結ぶ気仙沼線BRTの路線図。当初は専用道が約2kmしかなかったが、その後も順次整備され、9月5日ダイヤ改正時点で専用道の距離は約22kmになった。
  • 今回のダイヤ改正で新たに使用を開始した陸前戸倉~志津川間(陸前戸倉方)の専用道。陸前戸倉駅の乗り場(手前)もかつての線路敷地内に移設された。
JR東日本は9月5日、柳津(宮城県登米市)~本吉(南三陸町)~気仙沼(気仙沼市)間55.3kmを結ぶ気仙沼線BRTのダイヤ改正を実施した。バス専用道を大幅に増やし、所要時間を短縮している。

前谷地(宮城県石巻市)~柳津~気仙沼間72.8kmを結ぶ気仙沼線は2011年3月11日、東日本大震災の影響で全線が運休。このうち前谷地~柳津間17.5kmは4月29日に運転を再開したが、残る柳津~気仙沼間は津波による路盤の流失など被害が大きく、現在も復旧のめどは立っていない。

こうしたことからJR東日本は、バス高速輸送システム(BRT)への転換を提案。路盤流失を免れた区間を中心に線路敷地をバス専用道に改築し、それ以外の区間では一般道を走行するバスを運行するものとした。

BRT化を目指すJR東日本と、鉄道による復旧を要望する沿線自治体との間で協議は難航したが、最終的には「鉄道復旧までの代替策」という位置付けでBRTを導入する方向で合意。2012年8月20日から「気仙沼線BRT」として運行を開始した。

当初は専用道が陸前階上~最知間2.1kmだけで、それ以外は一般道を走行していたが、12月22日の本格開業に合わせて歌津~陸前港間2.3kmが専用道に移行。今年4月25日には、本吉~小金沢間の本吉方2.0kmと大谷海岸~陸前階上間の陸前階上方1.1km、最知~松岩間の最知方1.8km、不動の沢~気仙沼間の不動の沢方2.3kmも専用道経由に切り替えられた。

今回のダイヤ改正では、陸前戸倉~志津川間の陸前戸倉方3.5kmと、志津川~清水浜間の清水浜方3.8km、陸前港~蔵内~陸前小泉間の蔵内方2.8kmで専用道の使用を開始した。この結果、専用道区間の総延長は21.7kmとなり、ダイヤ改正前のほぼ倍に。柳津~気仙沼間では全体の約4割が専用道の走行に切り替えられた。

専用道の走行区間が増えたことから、所要時間も短縮。ダイヤ改正前は柳津~気仙沼間でベイサイドアリーナ(南三陸町)通過便が113分、ベイサイドアリーナ経由便が119分だったが、改正後は通過便が7分短縮の106分、経由便が3分短縮の116分となった。

JR東日本は今後も線路敷地を改築した専用道を増やし、最終的には全体の約7割を専用道にする方針。3月2日からBRTを導入している大船渡線気仙沼~盛(岩手県大船渡市)間43.7kmでも、9月28日から専用道を現在の約4倍の13.7kmに拡大する。
《草町義和》

編集部おすすめのニュース

特集

おすすめの商品

鉄道 アクセスランキング

  1. 「ニコニコ超会議号」関西発の夜行運転が復活…JR東海の線路を初走行

    「ニコニコ超会議号」関西発の夜行運転が復活…JR東海の線路を初走行

  2. 鉄道の災害運休区間、熊本地震の影響で約500kmに…4月末

    鉄道の災害運休区間、熊本地震の影響で約500kmに…4月末

  3. JR九州、豊肥線の特急『あそぼーい!』を鹿児島線で臨時運転…地震で運休中

    JR九州、豊肥線の特急『あそぼーい!』を鹿児島線で臨時運転…地震で運休中

  4. JR北海道の元『北斗星』客車の保存が実現へ…ネット募金で約1500万円集まる

  5. JR北海道、運転再開の日に留萌線の一部廃止を届出…最終運転は12月4日に

  6. 西武鉄道、東武に先駆けSL列車を「運転」…5月28・29日

  7. 東武鉄道の新型特急、会津鉄道にも直通…来春運転開始

  8. JR九州、豊肥線の復旧「かなりの時間を要する見込み」…熊本地震

  9. 東武鉄道、東武アーバンパークライン六実~逆井間の複線化に着手…2019年度末完成目指す

  10. SL復活の東武、30年ぶりディーゼル再来…DE10 異例のセカンドキャリア

アクセスランキングをもっと見る