JR西日本、山陰本線と山口線で102件の被害…山口・島根豪雨

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山陰本線と山口線の今後の代行輸送計画。宇田郷~奈古間は並行国道の復旧後に代行輸送を行う予定。
  • 山陰本線と山口線の今後の代行輸送計画。宇田郷~奈古間は並行国道の復旧後に代行輸送を行う予定。
  • 山陰本線と山口線の被災状況。橋りょうの流失も確認されており、復旧には相当な時間がかかる見込みだ。

7月28日の山口・島根豪雨で大きな被害が発生した山陰本線と山口線について、JR西日本は8月2日、両線の被災状況と今後の運行計画を発表した。

発表によると、2日時点で運転を見合わせているのは、山陰本線益田~須佐~宇田郷~奈古~長門市間85.1kmと山口線宮野~地福~益田間78.4km。このうち奈古~長門市間でバスなどによる代行輸送が行われている。

山陰本線は4日から奈古~長門市間の運転を再開するとともに、宇田郷~奈古間で代行輸送を開始する予定。5日からは益田~須佐間でも代行輸送を開始する。残る須佐~宇田郷間は、国道191号の復旧後に代行輸送を行う予定としている。山口線は5日から宮野~地福間の運転を再開し、地福~益田間で代行輸送を実施する。

1日16時時点の被害発生件数は、山陰本線が42件、山口線が60件。山陰本線は須佐~宇田郷間の須佐トンネルと大刈トンネルで土石流が確認されており、橋脚の沈下も発生している。山口線では地福~徳佐~鍋倉間の第4~6阿武川橋りょうが流失したほか、船平山~津和野間では白井トンネルの土石流や地滑りも確認された。

同社によると、運休区間は道路の封鎖や土砂流入などで線路施設に近づけない場所があるとしており、被害件数は今後さらに増える可能性もある。完全な復旧までには相当な時間がかかると見られる。

このほか、三江線でも8月1日に発生した大雨で石見川本~浜原間17.5kmの運転を見合わせており、復旧にはしばらく時間がかかる見込みとなっている。6月20日の大雨による河川の護岸壁崩落で代行輸送が続いている大糸線南小谷~糸魚川間35.3kmは、8月中旬に運転を再開する予定。

《レスポンス編集部》

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