【アウディR8 スパイダー4.2FSIクワトロ試乗】 適度なトルクが乗りやすさを生み出す…諸星陽一

試乗記 輸入車
アウディ・R8 クーペ 4.2 FSI quattro
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Sトロニックが搭載され注目を浴びている2013年型のアウディ『R8』。スーパースポーツとなると、どうしても最上級のモデルが気になるし、それを基準として考えるのが当たり前。

R8には5.2リットルのV10モデルと、4.2リットルのV8モデルがあり、当然注目を浴びるのは5.2リットルモデルだ。

別の原稿で5.2リットルV10モデルのインプレッションは書いているが、ここではあえてもう1種のエンジン、4.2リットルのV8エンジンを搭載するモデルについて触れたい。V8エンジンはV10に比べて95馬力低い430馬力の出力だが、試乗コースとなった袖ヶ浦フォレストレースウエイでは、この程度のパワーと、エンジン回転とシンクロするトルク感が扱いやすさを生む。

V10は有り余るトルクを持て余してしまうが、V8はどうにか手中に収められるトルク感なのだ。フォレストのコース幅は公道よりはずっと広いが、コーナーは比較的タイト。ここで乗りやすいということは、箱根あたりの高速コーナーでも乗りやすいってことになる。

V10はエンジン回転数に関係なくつねに大トルクで、グイグイ背中から押してくるような加速感だが、V8はエンジン回転とトルクがシンクロしていて、リズムに乗った走りが可能だ。シフト時のタイムロスがなくなったSトロニックのおかげで、走りに遜色を感じることもなくなっている。

ショックアブソーバーのオイルのなかに磁性体を混入させることで、素早い反応速度で減衰力の変更が可能なサスペンションは、乗り心地とハンドリングの融合に成功。ゆったりとしたクルージングも、横Gのたまるコーナリングも適正な減衰力を発生している。

日本仕様のR8には、後退時の安全確保のためにバックアイカメラが装着されている(日本専用仕様)のだが、カメラ本体を隠すために取り付け位置にこだわったため、映し出される映像が下向きになってしまい、ほとんど役に立たない状態。ボトムで1729万円、トップで2339万円のクルマなのだから、このあたりもきちんとやって欲しいし、なによりこの視界不良が原因でぶつけたら、あまりに悲しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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