気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年3月21日付
●モノ欲しがなぬ若者「クルマ?電車ですむ」Nippon蘇れ、活力2(読売・1面)
●韓国に一斉サイバー攻撃、銀行・テレビ局被害,北朝鮮関与か(読売・1面)
●三菱重工、火力発電「売上高を倍増」宮永次期社長、シェールガス増産期待(読売・11面)
●日銀黒田総裁が就任、副総裁ときょう記者会見(読売・11面)
●ダイハツ「新ムーヴ」好調「進化」「安心」スマートアシストで実現(毎日・23面)
●パナソニック賞与20%減協議、今夏・冬基本給切り下げも(産経・10面)
●福島第一原発、停電ネズミ原因か(東京・1面)
●車安全基準EUと統一、3年内輸出先で審査不要、EPA交渉開始25日表明(日経・1面)
●燃料電池車が変える、下 エネルギー自給に一歩(日経・1面)
●迫真 トヨタ再起4、うぬぼれちゃ、だめだよ(日経・2面)
ひとくちコメント
最近、TPP(環太平洋経済連携協定)とか、FTA(自由貿易協定) とかの横文字が見出に使われるケースが増えているが,きょうの日経の1面トップの記事はEPA。欧州連合(EU)との経済連携協定のことで、日本は自動車の認証基準(安全・環境基準)を欧州連合(EU)と共通化するという。
今月25日にEUのファンロンパイ大統領、バローゾ欧州委員会委員長が日本で安倍晋三首相と会談し、EPAの交渉開始を正式に表明する予定だが、その交渉の重要なテーマに自動車の認証基準が浮上しているとみられている。
記事によると、日本は欧州基準に合わせて市場開放に取り組む姿勢をEUにアピールし、代わりにEUに自動車関税(現行は10%の課税)撤廃を求めるとしている。日欧の自動車メーカーが自国で認証を受ければ、輸出先で煩雑な認証手続きを省略できるようにするのが狙いのようだ。
ただ、日経の記事でも「EUは日本の軽自動車への優遇政策も問題視しており、医薬品や食品添加物の規制見直しも求めている。」「EUが関税撤廃に同意するまで課題は多く、EPA発効には4~5年掛かるとみられている」とも指摘する。一筋縄では終わらないのが、したたかな海外勢との貿易交渉である。