JR東海は、2009年10月より実施している東海道新幹線の脱線・逸脱防止対策について、高速で通過する分岐器手前の区間全てを含む140kmの対策が今年度中に完了すると発表した。
同社は、さらなる安全性の向上のため、東海地震の際、強く長い地震動が想定される地区の全区間、およびその他の地区の高速で通過するトンネルの手前や三主桁の手前の区間全てを含む、軌道延長456kmに対策を実施することもあわせて発表した。
今回の計画では、地震時の脱線そのものを極力防止するため、脱線防止ガードを軌道延長456kmに敷設。今年度実施完了となる140kmと合わせ、脱線防止ガードの敷設区間を、軌道延長計596kmに拡大する。
また、脱線防止ガードを有効に機能させるため、今回敷設の軌道延長456kmの区間のうち必要な箇所で、バラストの流出、盛土の沈下、高架橋の変位を抑制する対策を実施する。
工事費用は約830億円。工期は2012年12月から2020年3月までの予定。