日産の『ノート』がフルモデルチェンジして2代目となった。日本におけるノートは『ティーダ』が担っていた部分も担当する。つまり、旧ノートと旧ティーダ、2車種の後継モデルが新型ノートということになる。
4枚のドアとリヤハッチを備えた5ドアスタイルのノートではあるもの、その走りはまるで3ドアのホットハッチのような雰囲気だ。98馬力の1.2リットル・3気筒スーパーチャージャー付きエンジンは、低速からしっかりとしたトルクを発生。CVTとの相性もよく、力強い加速が可能だ。スーパーチャージャー付きエンジンではあるものの、使用燃料はレギュラー。これも大きく評価したい部分だ。
CVTにはノーマル、スポーツ、そしてエコの3モードがある。エコモードで走っていても、必要なときアクセルペダルを踏み込めばしっかりと加速してくれるので、普通に使うのであればエコモードとスポーツモードがあれば十分だろう。エコモードのスイッチはフロアコンソールにあり、一度オンにすればイグニッションを切ってもオンのまま。つまりデフォルトをエコにしておくことができる。
ワインディングロードを走ると、しっかりとした足まわりがガシッと路面をホールドして、スポーティに飛ばせる。「まだまだイケる」の気分がドンドン高まり、ウーンやっぱりMT欲しいぜ…となってしまう。
と、スポーティに楽しむという部分ではなかなか納得のいくノートなのだが、細かく荒れた路面に対する減衰が弱く、乗り心地にはちょっと不満が残る。15インチタイヤのSと14インチタイヤのメダリストに乗ったが、タイヤのハイトが高いメダリストのほうが乗り心地面では有利だ。
リヤシートのスペースは広く、ラゲッジも広い。スポーティで使い勝手のいいクルマが欲しいというユーザーにはマッチしやすいだろう。
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍。趣味は料理。