日産自動車からデビューした、新型『NV350キャラバン』のアピールポイントのひとつに“従来の商用車にはない先進装備”がある。
「あくまでも先進装備とうたっている今回の仕様は、商用として使われるお客様にとって必要なもの、価値のあるものを提供しています。決して豪華装備、ぜいたく装備を採用した気持ちは全くありません。あくまでも商用使用にとって、より楽に、もしくは安心して使えるような装備。こうした観点から、今回の装備を選びました」とはLCV事業本部商品戦略・企画グループチーフ・プロダクト・スペシャリストの八木則彦氏の弁。
その一例が、スピードメーターとタコメーターの間に配置した車両情報ディスプレイだ。「瞬間燃費や平均燃費、航続可能距離などの情報が提供できるのと同時に、バックビューモニターとしても使用できます」と八木氏は語る。
「乗用車ユーザーであれば、ほとんどの方がカーナビゲーションを購入します。しかし、商用としてこのクルマを使われる、八百屋、魚屋、クリーニング屋などは、自分のよく知っている街中をデリバリーすることが多いので、カーナビは必要ないが、荷物を満載するとバックミラーが使えないということがあります。そういう時もカメラを購入してもらえれば、バックビューモニター機能が手に入り、車両情報ディスプレイに表示できるのです」と車両情報ディスプレイを採用した理由を説明する。
また、「いかに廉価に提供できるかということを考えた結果、ここにディスプレイ、カラーディスプレイを設定しようということになりました」と語る。
また、オプションで設定したキセノンヘッドランプも「社内では当初、ぜいたく装備ではないのかなどという論議がありました。しかし、ワークユースのクルマだからこそ、一日働いて疲れて夜道を帰って来る、もしくは徹夜で物を運ぶために運転しなくてはならないこともあるでしょう。そのストレスを軽減するために採用したのです」と八木氏は話した。