フルモデルチェンジした『NV350キャラバン』のアピールポイントのひとつにデザインがある。
LCV事業本部商品戦略・企画グループチーフ・プロダクト・スペシャリストの八木則彦氏は、まずサイドビューの特徴として、ドリップチャンネル(雨どい)がないことを挙げる。「先代も競合車もそうですが、ルーフサイドの部分に雨どいがあるのが基本でした。この部分を使ってルーフラックを付けたりしていましたが、商用車の象徴ともいえるこのドリップチャンネルを廃止し、さらにはCピラーをガラスでカバーしました」と八木氏。これにより、クリーンなキャビンデザインを実現したという。
さらに、デザイン本部プロダクトデザイン部プロダクトチーフデザイナーの倉岡享一氏は、「通常このようなタイプのクルマは前から後ろまでキャラクターラインを通して長く見せますが、今回は、キャラクターラインをリアとフロントとに分け、Bピラーあたりに広い面が残るような形のデザインとしました。これによりクリーンでおおらかなデザインとなっています」と話す。
また、フロントのデザインでは、日産の商用車やSUVで多く採用されている立体的なアングルストラットグリルを採用。倉岡氏は「大きく立派で目立つグリルと、それにシャープなヘッドランプを組み合わせて、NV350キャラバンとして目立つ、存在感のある顔にしたかったという意図があります。また多少押し出し感というのも大切にしたかったのです」と語った。