フルモデルチェンジし、名称が新しくなった日産『NV350キャラバン』のアピールポイントは、クラストップの低燃費、デザイン、使い勝手を含めた荷室空間、従来の商用車にない先進装備の4つであるという。
そのデザインについて、LCV事業本部商品戦略・企画グループチーフ・プロダクト・スペシャリストの八木則彦氏は、「メインユーザーとなる個人事業主にフォーカスすると、自分の仕事のプライドを表現するという観点などから、自分のクルマのデザインに非常にこだわっています」という。
そこで、「(デザインテーマを)“仕事と遊びのプロフェッショナルたちの自慢の相棒”とし、良いデザインを実現しようと取り組みました」と八木氏は語る。
エクステリアデザインのキーワードは、「“クリーンでモダン、安定感のあるフォルム”、“シャープで存在感、個性的なフロントデザイン”」であるという。先代同様、新型もボディサイズは4ナンバーサイズに収まるほぼ限界に設定、全長、全幅、全高ともに先代と同じだ。しかし、八木氏によると「キーワードの、安定感のあるデザインを目指すため、ホイールベースを140ミリ拡大しました。その分、全長を守るためにフロントオーバーハングは140ミリ短縮しています」という。
先代が出た2001年時点においては、「衝突安全性能が相当重視される時代でしたので、キャブオーバークラスでその性能を満足させるために、フロントオーバーハングを100ミリ延長していました。しかし、その結果として荷室の長さが短くなってしまったのです」と話す。それにより、「ユーザーから相当クレームをいただきました。そこで、何とかこの部分を改善しようとした結果、安全性能を満たしながらフロントオーバーハングの短縮を、技術の進歩で実現することができたのです」と語った。