三菱自動車の益子修社長は13日、今夏に発売を予定している電気自動車『i-MiEV』の廉価モデルについて、航続を短くすることで価格を引き下げる考えを明らかにした。
益子社長は同日開いた2011年度業績見通し説明会後、一部報道陣に対しi-MiEVの廉価モデルについて「(充電1回あたりの)走行距離を短くするバージョン」と説明した。既存のi-MiEVのメーカー希望小売価格は398万円(消費税込み)で、これに国からの補助金100万円を引くと実質支払額は298万円になる。廉価モデルは、この実質支払額が200万円を下回るように設定する。
益子社長は「ウィークデイに40kmくらいしか走らない人が8割いるので、そういう人は(1充電当たりの走行距離が)100kmや120kmあれば十分と思う」とした上で、「使い方によって、距離か金額かを選んでもらえればいい」と述べた。
ただ廉価モデルの具体的な航続距離は明らかにしなかった。また今夏に一部改良を予定している既存のi-MiEVについて「短いのを出す以上長くするとか、いろいろ考えている」ことを明らかにした。既存のi-MiEVの1充電当たりの走行距離は160km。