日産自動車が2012年モデル(日本では2011年モデル)として全世界で発売した『GT-R』の大幅改良モデル。中東向けに豪華さを極めた特別モデルが設定され、話題となっている。
日産の現地法人、日産ミドルイーストによると、このモデルは「VVIP」と呼ばれる。重要人物を指す「VIP」に「VERY」を重ねたネーミングからして、現地の富裕層をターゲットにしているモデルと分かる。
専用レザーの内装色は、12カラーから選択可能。インテリアの各パーツは、ドイツの「シートン・ミュルハイム・アン・デア・ルール」に空輸し、厳選された本革を職人が手作業で縫製した上で、貼り込みを行う。シートは、ダブルとシングルのステッチを格子状に組み合わせたキルティングデザインだ。カーボンファイバー製のリアスポイラーも装備される。
ここまで聞けば、日本仕様にも用意される「EGOIST」(エゴイスト)と同じと思う人もいるだろう。確かに、VVIPはエゴイストをベースにしているが、豪華さという点では、さらに上を行く。
中東ならではといえるのが、ゴールドのアクセント。しかも、イミテーションではなく本物の24金ゴールドが、フロントグリルやサイドパネルに使われた。「VVIP」の専用エンブレムも添えられる。
エゴイストの日本価格は1500万円。一方、日産ミドルイーストによると、VVIPはアラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、レバノンの各国で受注を受け付けており、現地価格は日本円で約1800万円だ。同社は「VVIPはGT-Rに初めて用意された中東専用モデル」と説明している。