三菱ランエボ、「次期型作る」…社長が異例の声明

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三菱自動車を代表するスポーツモデル、『ランサーエボリューション』。その次期型について、同社の益子修社長が17日、異例の声明を出した。

自動車メーカーのトップシークレットとされる新型車に関して、社長が声明を出すのは非常に珍しい。なぜ今回の事態に至ったかというと、英国の自動車メディアが3月上旬、三菱自動車の開発責任者から得た情報として、「ランサーエボリューションは現行限りで廃止される」と報じたからだ。

その理由は、三菱が今後、EVなどの環境対応車の開発に経営資源を集中させるためとされた。「ラリーイメージの訴求力が薄れた今となっては、CO2排出量など環境性能の低いランサーエボリューションの存在価値は少なくなった」、と同メディアは報じた。

この報道に対して、三菱自動車は即座に反応。3日、ランサーエボリューションの公式Twitterページで、「次期型は各国の法規や市場からのフィードバックに照らし合わせて、エンジニアリングやパッケージング、デザインを煮詰めていく。期待してほしい」とつぶやいたのだ。

そして今回、ランエボファンの不安を払拭するため、益子修社長自らが声明を出したというわけである。

益子社長は、「自動車メーカーは、環境に配慮した製品作りをする義務がある。我々の目標は、地球規模でCO2排出量を減らす取り組みにおいて、世界のリーダー的存在になることだ」とファンに語りかけた。

その上で、益子社長は「当社は引き続き、世界市場の要望に応じた変更を加えながら、ランサーエボリューションをブランドのハイパフォーマンスモデルに位置づけていく」と、次期型の開発を続けることを明言したのだ。

ここまで聞けば、次期エボリューションはエコ方向にシフトすると予想できる。益子社長は最後に、「次期エボリューションを従来のコンセプトのまま進化させるつもりはない。異なる方向へ進化させる。この新しい方向性とは、技術革新を伴うもの。近い将来、形になった商品をお見せできると思う」と付け加えた。

次期エボリューションは、現行のガソリンターボから環境を意識したパワートレインに変わる可能性が高まった。ハイブリッドかディーゼルか、それとも三菱得意のEVか。エボファンの興味は尽きないところだろう。

《森脇稔》

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