【新聞ウォッチ】新車販売連続世界一、中国市場の光と影

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年1月11日付

●中国の新車販売連続世界一、国別で史上最多、1806万台(読売・2面)

●企業の顔どう変わる、問われる円高・デフレ対応(毎日・6面)

●北米自動車ショー開幕、北米カー・オブ・ザ・イヤー、GMのEV「ボルト」(毎日・6面)

●メタンハイドレート 世界最大の試作装置導入「近海の宝」掘り出せ(産経・1面)

●NHK「安西会長」撤回(産経・1面)

●「話の肖像画」音速のサムライ:F1ドライバー、小林可夢偉(産経・7面)

●ルノー情報漏えい来週半ば告訴か(産経・9面)

●テイ・エステック18億円申告漏れ(産経・23面)

●航空各社、「使えるマイレージに」金券や商品と交換OK(東京・1面)

●アイシン4連覇、男子バスケットボール全日本選手権(東京・18面)

●タイガーマスク続く善意(東京・24面)

●海外資源権益、中国、4兆円超買収(日経・1面)

●日産、中国が最大市場に、新車販売、2010年35%増、102万台、米国上回る(日経・1面)

●中国輸出、2年連続世界一(日経・7面)

●トヨタが米に安全研究施設(日経・9面)

ひとくちコメント

やはり、年が明けても中国からのビッグな話題が尽きないようだ。2010年の輸出額が過去最高を記録。2年連続でドイツを上回って輸出国世界一の座を維持する見通ししとなったほか、中国自動車工業協会が発表した2010年の新車販売台数は、前年比32.4%増の1806万1900台と過去最高を記録し、2年連続で米国を抜いて、中国が世界一の自動車市場になった。

きょうの各紙も「中国の新車販売連続世界一」を伝える記事を大きく取り上げているが、朝日は「今年は2000万台の見通し」としながらも「保有台数も膨張しており、渋滞や公害、資源問題など、『急発進』のきしみも聞こえる」と指摘。

また、読売は日本車メーカーの中国事情を中心に「日本車割高 中国で苦戦」と価格の高さや車種の少なさなどが災いし、シェア争いで苦戦を強いられていると報じている。

日経は日産自動車にスポットを当てて「2010年の中国での新車販売台数が09年比35.5%増の102万3600台に達し、日系で初めて100万台を超えた」と伝えている。しかも、日産の中国販売は09年に日本を超え、10年には米国(約91万台)も上回り、最大の販売先となったことも取り上げている。

日経が記事で指摘するように「世界自動車大手の業績を中国市場が左右する時代が来た」ことは間違いないが、日系メーカーも目先の台数というニンジンばかりに気を取られていると、足元を救われかねない。いずれにしてもこの国は2011年も要注意だ。

《福田俊之》

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