【日産 セレナ 新型発表】積極的なキープコンセプト

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日産自動車は8日、今年2月に国内累計販売台数100万台を突破した『セレナ』をフルモデルチェンジし販売を開始した。

4代目となる『セレナ』のエクステリアデザインはキープコンセプトである。グローバルデザイン本部プロダクトデザイン部プロダクトチーフデザイナーの大月圭介さんはその理由について、「イメージの継続性、セレナらしさを大事にしたから」だという。

「全体として明るい感じ。ガラス面積が大きくて中に乗ると見晴らしがよさそうだし、外から見ても中が広々していて視界がよさそうだなという、そういう雰囲気が大事だと思ったのです」(大月氏)

その具体例として、フロントウインドウの大きさをあげる。「フロンドウインドウシールドは上下方向で130mmとものすごく大きくなっています。Aピラーの上下の位置を変えて寝かせることでこれを実現しました」という。それに伴い、全体としてスムーズなシルエットにもなった。

また、サイドビューでも、サイドウインドウ下にある特徴的なS字のライン(階段状シュプールラインという)やリアコンビランプなどは3代目のイメージが意図的に残されている。大月さんはこの階段状シュプールラインについて、「(先代で採用した時)これだけ背が高く、かつ一番下がっている部分だけで見たら半分くらいガラス部分になるので、かなり冒険だったと思います。下手をすると、弱々しく見えるという言い方をされるかもしれなかったのです」という。しかしそれがユーザーに響いた。「運転しやすい、明るく見晴らしが良いとか、そういうところがとても受けたのです。なので、今回は自信を持って出来たし、より大胆に表現しました」。

最後に大月さんは、「積極的な意味でキープコンセプトです。キープという意味は時代に合わせて強く向上していかなければならない。世の中のイメージはどんどん向上していくので、キープするためには向上していかなければならないのです。ただ単に前のコピーを作っていると相対的には退化なのです」と力強く語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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