本来は違うタイプのクルマ。それでも「ハイブリッド」という注目度の高い括りの中で、価格帯もそうかけ離れていないとなれば、比較したくなるのが心情だ。かくいう筆者の現時点での考えは、手元にある愛車を所有したまま家族のために買い足すのであれば『フィット ハイブリッド(HV)』、今ある愛車を手放して買い換えるのであれば『プリウス』、かな…。「ハイブリッド」の中身の違いこそ両車の決定的な差であるわけだが、大事なのは「気持ちの問題」かなと。プリウスは、いわばハイブリッドのスペシャリティカー。すでに確立されたブランドイメージもあり、それなりに社会的地位のある人がファーストカーとして使っても恥ずかしくない雰囲気がある。クラウンから乗り換えた人が続出したのもうなずける。ハード面でも、もはや半分EVであるかのような感覚や演出が楽しめるし、突出した燃費性能も、やはりプリウスならではの強味である。対するフィットハイブリッドの本質は、あくまで実用コンパクトカーであることだ。ベース車ゆずりの広々とした室内や使い勝手のよさ、取り回しのよさなど、日常使う道具としての実力は、こちらのほうがプリウスよりもだいぶ上。そこにIMAによる動力性能や燃費の向上という恩恵を得たというクルマである。もちろん価格の安さも魅力的だ。しかし、プリウスのような新しい乗り物という感覚は薄い。また、ミーハーな筆者もそうだが、世間体を気にすると、フィットハイブリッド1台だけだとちょっと寂しいかも。もうちょっと見た目に“誇れる”何かがあると事情は違ったかもしれないのだが、その点プリウスは上手いことやったもんだなと思う。逆に、それら実益にはあまり関係のない「気持ちの問題」に、それほどこだわらない人にとっては、はるかにコストパフォーマンスの高いフィットフハイブリッドのほうが「賢者の選択」かと思う。
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