ルノーの商用車部門でボルボ・グループに属するルノートラックは5月5日、小型トラック『マキシティ』をベースとした電気自動車(EV)を、飲料輸送会社タファネルとともに実証実験を開始すると発表した。マキシティ・エレクトリックと名づけられたEV仕様は、ルノートラックが自動車研究開発企業PVI、フランス電力公社EDFとともに研究開発を進め、2年前にプロトタイプを発表している。 ベースとなるマキシティは、日産の欧州向け小型商用車『キャブスター』のOEM供給モデルで、日本で販売されている『アトラスF24』に近い内容を持つ。したがってルノーの小型商用車としては異例の後輪駆動方式をとる。 バッテリーにはリチウムイオン電池を使用し、エネルギー回生システムも装備。最高速度は90km/h、満充電での航続距離は100kmとなっている。70km/hのスピードリミッターを作動させることで、エネルギー効率を高めることも可能になっている。 予定される導入台数は10 - 30台で、フランス国内において特定のドライバーのもとで実証実験を重ね、2011年の発売に向けて熟成を重ねていくという。1932年設立のタファネルは、飲食店向けにビールやミネラルウォーターなどを供給するこの分野のリーディングカンパニーで、パリでは毎年3億本以上の飲食店向け飲料を輸送し、No.1企業になっている。 同社は1960年代から輸送における環境負荷の低減に取り組んでおり、モーダルシフト(鉄道など大量輸送機関への移行)やNGV(天然ガス自動車)の導入などを積極的に推進してきた。今回のEV導入もその一環といえる。 マキシティと基本設計を共有する日産キャブスターやアトラスF24については、現時点ではEV仕様についての発表はないが、わが国でも実用化に向けたアクションが期待される。
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