ホンダ、家庭用を視野に入れた水素ステーションの運用を開始

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ソーラー・ハイドロジェン・ステーション
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米国ホンダは27日、ロサンゼルスにあるホンダR&D敷地内で次世代型「ソーラー・ハイドロジェン・ステーション・プロトタイプ」を運用開始したことを発表した。

「ソーラー・ハイドロジェン・ステーション」とは、太陽光発電=ソーラーパネルによる発電を用いて水素燃料を作り出し燃料電池車に補給する仕組み。

すでにソーラー水素ステーション自体は2001年からロサンゼルスのホンダR&D内で実用化されており、240マイル(約380km)走行するのに必要な水素を5分間でチャージするタイプで、公共使用を目的とされていたものだったが、今回開発された水素ステーションは燃料電池車の普及で家庭用を視野にいれたもの。

新たなステーションは、北米で一般的な日常使用での年間走行距離1万マイル(約1万6000km)を想定し、8時間の充填で0.5kgの水素が供給できる。また、これまでのものでは水素を発生させる電解装置と高圧コンプレッサーが必要だったが、価格も高く設置スペースを要とするコンプレッサーを世界で初めて簡略化することに成功。システム全体の小型化を実現した他、巻き取り式ホースの収納方法をなくすなど付帯するパーツ類もシンプルにする工夫により、一般家庭のガレージにも収まるコンパクトサイズのステーションを現実のものとしたことが画期的なところ。これは一般家庭での燃料電池車への水素燃料供給をより現実化する大きな一歩だ。

システムと連動するソーラーパネル自体は、これまでと同じ0.6kWを発生する48枚のパネルを用いており、ステーション自体は、安全規格のSAEとISOもパスしている。スマートグリッド計画への応用も可能で、外部に水素を溜めるタンクは持たないシステムは、昼間発電した電力を売電し、夜間安い電気で水素を発生させて燃料電池車へ水素を充填(所要時間は8時間)させるという。

《ケニー中嶋》

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