アルファロメオは8日、欧州向けの『MiTo』の改良モデルを発表した。新ガソリンエンジン「マルチエア」を搭載すると同時に、最強グレードの「クアドリフォリオ」が設定された。
フィアットグループは6月15日、新ガソリンエンジンのマルチエアを発表。マルチエアは、FPT(フィアット・パワートレーン・テクノロジー)が開発。電子制御油圧バルブが開閉タイミングとリフト量を制御し、トヨタの「バルブマチック」やBMWの「バルブトロニック」などと同様に、スロットルバルブを使わずに、吸排気バルブをコントロールするのが特徴だ。すでにフィアットは8月31日、『プントエボ』にマルチエアを搭載すると発表している。
アルファロメオで最初のマルチエア搭載車がMiTo。1.4リットル直4は、105ps(NA)、135ps(ターボ)、170ps(ターボ)の3種類が用意される。
170psターボは、アルファ伝統の4つ葉のクローバー、「クアドリフォリオ」グレード専用。リッター当たり124ps、パワーウェイトレシオ6.7kg/ps、0 - 100km/h加速7秒というクラス最高水準の性能をマークする。トランスミッションは6速MTのみ。このクアドリフォリオには、マネッティマレリ社と共同開発したアクティブサスペンションが装着される。
マルチエアを得たMiToは、同排気量のガソリンエンジンと比較して、パワーは最大10%、トルクは最大15%、燃費は最大10%向上。CO2排出量は最大10%低減させた。PM(パーティキュレート)は最大40%、NOxは最大60%も削減する。
また今回、MiToはアルファロメオとしては初のアイドリングストップ機構「スタート&ストップ」を採用。欧州複合モード燃費は135ps仕様が17.86km/リットル、クアドリフォリオが20.83km/リットル。CO2排出量は、135ps仕様が129g/km、クアドリフォリオが139g/kmと優秀だ。
新エンジン搭載と同時に、MiTo全車がサスペンション、ブレーキ、ステアリング系の設定を変更。MTのシフトレバーは25mmショートストローク化した。内装の素材も見直し、質感が向上。ボディカラーには新色のトルネードブルーが加わっている。