自動車のクラッシュテストについての専門家が、クルマとの衝突による歩行者やサイクリストの死者を減らすために、車体側の安全規制を厳しくすべきだと主張している。
ヨーロッパ交通安全カウンシル(ETSC)はEU議会に対し、最近のメーカーによる自主規制は歩行者やサイクリストの死者、重傷者を減らすに至っていないことを報告した。EUで対自動車衝突による歩行者やサイクリストの死者は年間9000人になる。ETSCは、メーカーの自主規制は「弱く」、死傷者を減らすにはもはや法規制化だけが有効であるする。
ETSCの車両安全作業部会のエイドリアン・ホッブス座長は、「法規によって、EU地域で年間2100人の死者と1万8000人の負傷者を救うことができる」という。
ETSCはまたEU加盟国に対し、ユーロNCAPの衝突試験を公認すべきだと希望している。最近のテストでホンダ『シビック』の対歩行者安全性を高く評価したプログラムである。このテストではシビックの対歩行者安全性は他のどのクルマと比べても2倍以上と評価され、「満点4ツ星に近い」3ツ星を獲得している。