20日、『コンシューマー・リポート』誌が「三菱『モンテロ』(日本名『パジェロ』)に横転の可能性がある」という記事を掲載したことについて、三菱の現地法人は「テスト自体が特殊なケースを想定しており、実験に公平さが感じられない」と、真っ向から対決する姿勢を見せている。
実は5年前の1996年、同誌は今回と同様のテストを行い、その際にいすゞ『トルーパー』(日本名『ビッグホーン』)と、スズキ『サムライ』(日本名『ジムニー』)の横転率が高いとして、ユーザーに不買を進言。結果、双方とも前年比で50%以上も販売台数が激減し、その後に裁判でテストの公平さを争ったという経緯がある。
この裁判では「横転はテストドライバーの故意によるもので、ドライバー自身がそれを行ったことを認めている」と判断されたが、陪審員の多くは「危険性があることをユーザーに認識させるためのものであり、故意にいすゞの名誉を傷つけようとしたものではない」と判断し、棄却という結果になった。
今回も販売台数の減少につながる可能性があるのなら、三菱側が同様の裁判に訴える可能性は高く、実際はどうであれ、前回の裁判でドライバーの“やらせ”が指摘されている以上、今度はすんなりと落ち着きそうにない。