気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年3月22日付
●日産、ゴーン社長の権限強化、効率化推進へ新組織(朝日・12面)
●統合に向け日経連と経団連「奥田碩(トヨタ自動車会長)会長」で最終調整(東京・7面)
●日本自動車工業会「リコール判断に統一指針」(読売・8面)
●エコカーの時代(中)開発レース、燃料電池実用化へ合従連衡(読売・15面)
●自動車大手5社、2月の輸出前年下回る(毎日・8面)
●シビックとレクサス、米市場での人気加速? 保険協会が安全度最高とのお墨付き(毎日・9面)
●大卒採用2002年度大幅拡大、ホンダ3割増、日産2.2倍、理工系に人気(日経・1面、関連記事11面)
●トヨタと仏プジョー・シトロエングループ(PSA)、車体共通化へ交渉、「トヨタと強力強化」フォルス会長が表明(日経・11面)
●トップに聞く企業戦略、カルロス・ゴーン日産社長、「市場の信頼確保が重要」(日経・17面)
●訃報、鄭周永・韓国・現代グループの創始者、享年85歳(日経・39面)
ひとくちコメント
きのう21日の東証株価は期待感が膨らんで軒並み急伸、自動車関連銘柄も大反発し久しぶりに明るいニュースが紙面に溢れている。それに伴い、このところ、日産の明るい話題が紙面を賑やかしているケースが目立つ。きょうの各紙も4月1日付で実施する日産の人事・機構改革の記事を大きく取り上げている。
『ニューズウイーク』の表紙を飾ったり、新車のテレビコマーシャルでもお馴染みのいすゞ出身の中村史郎デザイン本部長が常務執行役員に昇格するほか、米投資銀行のJPモルガンから福永朱里広報部長をヘッドハンティングして、初の女性広報部長に起用するという、成果主義的な「ゴーン流」人事を発表。
記事の扱い方は、まず、現場の担当記者を魅了するほどのインパクトあるネタかどうかで大きく左右するが、中村本部長の抜てきと女性広報部長のスカウトがセットになれば文句なし。たまたま、きょう発売の「週刊文春」の特集で猪口邦子さんが「女性幹部を増やせば企業は儲かる」という提言レポートを寄せている。マツダ「セールス日本一」は31歳独身美人という記事も載っている。
4月からは日産の女性管理職も現在の14人から18人に増える。再建の“必殺ワザ”として女性パワーは無視できない。