世界の科学者で構成する気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第3作業部会は、ハイブリッド自動車や燃料電池の開発などが進めば、2010〜2020年にCO2などの温室効果ガスの排出レベルは2000年の水準以下にできる可能性があるとした報告書を公表した。
IPCC第3作業部会は、温室効果ガスの削減の影響を予測する分科会。報告書では、様々な交通やエネルギーの分野での技術開発がこのままのペースで進めば温室効果ガスの排出レベルを2010〜2020年には、2000年以下の水準に抑制できる可能性があるとしている。そして技術開発が期待される技術として風力発電やハイブリッド機関、燃料電池などを挙げている。
ただ、先進国の温室効果ガス削減目標を定めた京都議定書では、2010年前後に1990年レベルにまで温室効果ガスの排出量を下げることを目標にしており、2000年以下の水準ではまだ足りない。