「経済産業省がダイクラを挑発、燃料電池摩擦ぼっ発か?の記事を読んで思ったことですが」と読者から次のような指摘。
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ガソリンを水素に変換するならば、BMWのようにそのまま内燃機関で燃焼した方が効率がいいような気がするのですが、いかがでしょう?
水素にしておいてから、燃料電池により電気へ変換(変換ロス)→ ケーブルを伝送(伝送ロス)→ コントローラ/インバータで制御(回路ロス)→ モーターで駆動(熱損失、機械ロス)etc.が考えられるのでは?
「水素で内燃機関をまわし、燃料電池は必要ならば補機駆動用に使う」というBMWの提唱が、現実味を帯びてきたような気がします。燃料変換技術が純水素搭載(技術完成)までのツナギであるなら、なおさらそう思います。
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ある意味、この読者の指摘通り。つまり「水素内燃機関」と「水素燃料電池」とでどちらの効率がよいのか、各社の意見や思惑が異なり様々なシステムが混在している。BMWは水素内燃機関のほうが高効率だと判断したわけだ。
なお水素内燃機関はゼロエミッションになるのも長所のひとつだ(ガソリンやメタノールを改質して水素を取り出すと、窒素や炭素が発生)。BMWでは、水素だけでクルマを走らせることはできるものの、水素の供給体制が整っていないためガソリンとのバイフューエル・システムを採用している。
水素は既存のエンジンで燃焼させることができ、したがって生産インフラなども既存のものを流用できる。「効率」にはこういったことも含まれよう。