新型『プリメーラ』のデザイン開発はニッサン・デザイン・ヨーロッパ社と本社デザイン部との共同作業によるものだが、すべてはヨーロッパのチーフデザイナー、ステファン・シュバルツ氏の一枚のスケッチからはじまった。エクステリアにおけるキーワードは「simplicity」。
シュバルツ氏によると最大の特徴は「雪に覆われたセダン」のようなかたまり感を持った「モノフォルムシルエット」。クルマのコアであるキャビンが流れるようにボンネット、トランクまで一体となって大きなマスとなっている。この大きなボリューム感は写真よりも生で見たほうがより実感できる。発表会でも長野チーフデザイナーが「写真映り悪いのかな?」と気にしていた。
次にそれと対照的にシャープなボディサイドのハイライト。このハイライトを入れるためにボディの肩の部分に唯一のシャープなエッジが与えてある。これを実現するためにプレス担当のエンジニアはずいぶんと泣いたという。
そして特に気を付けたのはボディとタイヤの関係。タイヤをボディの四隅に追いやることで安定感を出している、と長野、シュバルツ両氏とも口を揃えていた。