【e燃費サポート日記 その30】舘内端インタビュー3:EV時代はすぐそこにある

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【e燃費サポート日記 その30】舘内端インタビュー3:EV時代はすぐそこにある
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第3回 環境とエネルギー

----- 舘内さんは電気自動車を通じた活動をされているわけですが、将来的には公道を走るクルマは、ほんとうに電気自動車になるんですか? 現在のクルマは、なにが原因で滅びるのでしょう。

「環境とエネルギーの両面で大きな問題があるからです。環境問題は、クルマが排出する有害物質とCO2のことです。CO2は温暖化の原因で、現在すでに海抜ゼロメートル地帯は沈んでもおかしくない状況です。エネルギーについては、2030年には石油が無くなってしまうと言われている。そこで本当の石油クライシスがやってくるでしょう」

----- 地球規模で自動車が問題になっていることは理解していたつもりですが、ほんとうに深刻ですね。日本ではどういう状況なんですか?

「日本のエネルギー消費は、産業・運輸・民政の3つの部門で考えると、運輸部門のエネルギー消費量(おおむねCO2排出量に比例)は全体の2割を占めます。その運輸部門のうち、なんと95%が自動車、しかもそのうちの7割が自家用車なんです」

「具体的に90〜95年の統計を見てみると、産業部門は増えていません。にもかかわらず、運輸部門の排出量が2割増えちゃってる。このまま2010年まで2割づつ増加していくと、CO2排出量は90年比で80%くらい伸びる計算になる」

「これはとんでもない事ですよ。90年より減らさないといけないのに、どんどん増加してる。、自分で自分の首を絞めちゃってる状況なんです。つまり、自動車の使いかたとか、自動車そのものを大きく変えないともうダメだよ、もう自動車使えないよ、っていう話がはっきり見えてきてるんです」

----- なるほど。いま、もし私に子供ができたとして、彼がクルマに乗ろうという年齢になった時、もうガソリンで走るクルマは過去のものになっている、そういう時代がもうそこまで来ているってことですね。では、自動車メーカーの具体的な動きはどうでしょうか。

「いま、自動車業界の再編が始まってますよね? メーカーも必死になってクルマを売るわけです。で、どこに売るかっていうと、アジア市場。この市場では、いま人々が自動車を買えるようになりつつある。ところが、日本を除いたアジア全体の自動車保有率は59人に1台でしかない。アジアでみんながクルマを買うようになったら…。でも自動車メーカーとしては、ここでうまくやらないと潰れてしまう」

----- でも、ただ売るだけだと地球は大変なことになりませんか?

「だから自動車メーカーは、石油に代わるエネルギーで動き、排ガスがクリーンで、CO2が少ない、三拍子揃ったクルマを作るしかない。そこでいま有力な候補になっているのが燃料電池車です。各社、猛烈に開発しているわけです」

----- 自動車メーカーは、まさに生き残りをかけた戦いを繰り広げているわけですね。

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