燃料電池車のキーテクノロジー、世界最速の一酸化炭素センサーが登場

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サンディエゴにあるクアンタムグループ社が、世界でも最高の速度と質を誇る一酸化炭素センサーを開発した。ModelQ2.comと呼ばれるこのセンサーは、今後の燃料電池の開発にとって有意義なもの、と見られている。

燃料電池を使うクルマには、現在水素をエネルギーとするものと、ガソリン、メタノールなどを燃料とするものがある。このうち比較的導入がしやすいと考えられているメタノールなどを燃料としたものには、一旦メタノールを水素とほかの分子にわけるリフォーマーを装着する必要がある。センサーはこのリフォーマーに取り付けられ、一酸化炭素の排出をコントロールするために使われる。もしもリフォーマーから検出される一酸化炭素料が増えれば、自動的にスピード、燃焼システムなどをコンピュータ制御し、より一酸化炭素の排出が少ない方法でクルマを走行させる、という技術である。

アメリカエネルギー省によると、燃料電池車は遅くとも2003年か2004年には市場に出回り、10年のうちには自動車市場を席巻する予想だという。というのも、数年のうちに現在の燃料電池技術は飛躍的に進み、燃費は現在の2倍から3倍になると考えられているためだ。石油に依存せず、排気ガスもゼロというクルマは、21世紀の自動車の中心になると期待されている。

アメリカ国内で簡単に製造できるメタノールは、今後の燃料電池車使用燃料の中心となるが、それには低価格のリフォーマーを開発することが絶対条件となる。Q2.comはこうした背景の中、かなり注目を集める新製品なのだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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