都内でおこなわれたダイムラークライスラー主催のシンポジウムに1300人が集まるなど、燃料電池への注目度が急速に高まっている。
自動車への搭載のほか、家庭用や自動販売機など、固定型電源としても活用の幅がひろがるため、燃料電池の市場がどこまで広がるかはかりしれないものがあり多くの人々の関心をあつめている。
そんななか、石油業界を所管する通産省資源エネルギー庁が、燃料電池時代の石油業界のいきのこり方法を考える検討会を石油業界関係者らをメンバーとして発足させた。燃料電池は、メタノールや天然ガスといったさまざまな燃料を利用することが検討されているが将来は水素を直接使うタイプになるともみられている。
いずれにしても、燃料電池時代のとう来は、石油で食べている元売り各社やガソリンスタンドにとっては大異変。官民ひっくるめた秘密会議のうらには、ガソリンが20世紀の自動車を制したように、燃料電池時代においても自分たちがイニシアチブをとるんだという石油業界の意図がつよく感じられる。