vol.6 大山時枝さん主婦
vol.6 大山時枝さん主婦
梅雨の季節を迎えた。
古の都も蒸し暑く、生ぬるい風が吹き抜けていた。
6回目を迎える本企画は、京都からのお届け。
インバウンド需要というのか、街ゆく観光客も年々増加の一途を辿り、様々な国の人が街を行き交う。祇園、東山、木屋町、先斗町・・・京都の観光名所は、もはや京都であって日本ではない様子させ伺わせるほど、グローバル都市の薫りが漂う。
今回のCROSSOVER PHEVテストドライバーは、京都市在住の大山時枝さん。
なんと我々を着物姿で出迎えてくれたから驚きだ。
着物での登場ということだけでもテンションは上がるが、それ以上に着物が本当によく似合っていることに目を奪われる。まさに“和風美人”という言葉がぴったりの可憐な女性だ。
MINIとのマッチングも狙ったかのように実にお見事。
挨拶を済ませ、さあ早速ドライブへと参りましょうか。
北大路通りを走っていると、遠くの山に火が灯っていない大文字が見えた。さらに鴨川を渡り、京都大学の横を通れば、ここが京都だということを次第に実感してくる。
京都の街はご存知の通り、道が碁盤の目のように走っている。そして大通りを一歩入ると、細い路地、そして一方通行が入り乱れる。 土地勘のない人は早々に袋小路に招かれ立ち往生、なんていうことも日常茶飯事だろう。 それだけは勘弁ということで、今回は、全ての行き先とナビゲートを大山さんに託した。撮影クルーとしては、誠に面目無い。
上ル、下ル、東入、西入、住所を示す看板には見慣れない文字が並ぶ京都の街。 ここの人にとっては馴染みのある呼び方だが、京都以外の人にとっては、どれが何を示すのかさえ検討もつかないという人も多いと思う。 そんな京都の街並みに目を奪われる我々をよそ目に、大山さんはCROPSSOVER PHEVを まるで自分のクルマのように操る。
クルマの感想を聞く前に、まずは今日の着物の理由を尋ねてみた。
「実は小さい頃から着物はよく着ていました。母が着物を持っていましたので、その姿に憧れて、いつしか自分でも着るようになりました。昨年子供が生まれて私も母親になったので、着物を着ると背筋が伸びるというか、ちゃんとしなきゃという気持ちになるので、普段でも特別なときは着るようにしていますね。」
ということは、今日は特別な日?
「もちろんですよ!とても楽しみにしていました。主人にも羨ましがられましたし笑」
それは光栄だ。
ところで、運転もナビもお任せしっぱなしだが、MINI CROSSOVER PHEVのフィーリングはどうなのだろうか?
「運転のしやすさに本当に驚いています。小さいクルマだから運転しやすいだろうなあ、とは思っていましたが、想像以上です。室内スペースも余裕があるので、乗り降りもしやすくて、着物でもバッチリです。」
大山さんの運転姿は実に雅だ。
それにしても、京都の道は普段運転していてどうなのだろうか?
「京都は細い道が多いので、結構気を遣います。主人がクルマ好きで今は大きめのSUVに乗っているのですが、通るのが怖いくらい細い道も多く、スルーして迂回することもよくあります。でもMINI CROSSOVER PHEVならそんな細い道を使いショートカットもできそうですし、まさに京都にピッタリだと思います。」
確かに、このクルマに乗り慣れている我々でも、京都の道は充分注意が必要だと感じるから、女性は尚更だろう。
「ところで、PHEVって、お話を聞いた限りですと、電気だけでも距離40kmくらいは走れると聞いたのですが、京都市内だけの移動なら、充電した電気だけで賄えるという理解で良いのですか?」
その通り。もちろんその人の走り方にもよって、走れる距離は変わるが、一日20kmくらいの距離であれば充分に賄えてしまう。
「では、買い物程度の往復なら全然問題ないということですね。」
そう。使うエネルギーは200Vの普通充電器で補えるから、ガソリンスタンドに行かなくてもOK。仮に遠方に出かけるときはガソリンも入れて行けば、たとえ充電がなくなっても、自動的にガソリン駆動に切り替わった状態で、そのまま走り続けることが可能。
「あっ!そういうことなんですね!でもそれって、すごいことですよね。PHEVのことが理解できました。さっきまでどういうことなんだろうってモヤモヤした感じで運転していました笑」
大丈夫です。それを払拭してもらうのがこの企画の趣旨ですので・・・。
「ちなみに京都って盆地なので、夏は暑くて冬は寒いというのがお決まりですが、子供が小さいので、エアコンも頻繁につけます。エアコンを使いすぎると電池の減りってどうなのでしょうか?」
電池の減りに関しては、ガソリン車と同じく、たくさん使えばそれだけ減りは早くなる。 なので、ショッピングモールやコンビニ、公共施設などにも数多く設置されている充電設備で買い物のついでなどに、少しずつ充電しておくことを心がけていれば、ガソリンを極力使わずにエアコンの涼風を満喫することが出来る。
「ガレージに屋根がないので、子供を乗せる時などは、夏場は乗る前に先にエンジンをかけてエアコンを始動させて車内を涼しくしておくことが良くあります。そんな時に電気だったら排気を気にせず、先にエアコンをつけておくことが出来ますね。」
「そういうことです。」
しばらくすると山道に差し掛かかった。京都という街は、街中を走っていたかと思うと、突然あたりが山に囲まれワインディングロードが現れたりする。これは鎌倉によく似た印象を受ける。南側は開け、北東西の三方向は山に囲まれ、まさに自然の要塞と言ったところか。
さて、どれほど走っただろうか、東側に琵琶湖を一望し、西側に京都の街が望める山頂へとやって来た。 ここは平安時代初期、僧侶最澄が開山した、かの有名な比叡山延暦寺がすぐそばという所。 鮮やかな新緑に覆われたこの深い山々を、古の旅人たちが幾人と越えていったことに思いを馳せてみると実に感慨深い。
大山さんもそろそろ運転にお疲れかもしれない。
「大山さん、山道お疲れ様でした。一休みしましょうか?」
「大丈夫です、まだまだ走れます!CROSSOVER PHEVってすごくパワーあるのですね!街中はEVモードでスイスイ走って来ましたけど、山道はSPORT MODEに切り替えて、走る楽しさを実感した気がします笑」
どおりで、終始笑顔だったわけだ。
「でも、結構ハイペースでここまで来たので、やっぱり充電の減りにも結構影響したりするのですか?」
もちろん平坦な道に比べたら、坂道はアクセルを踏み足す為にパワーを使うから電池は減る。しかしパワーを出す場合はガソリンと併用させ、バランスよく減っていくイメージ。つまり極端に減ることはないのでご心配なく。
「あ、CROSOOVER PHEVって4WDなんですね!」
大山さん、今頃気付いたとは笑
「なるほど!だから山道もグイグイ行けたんですね!お利口だし、ホント欲しくなっちゃいました笑」
では、早速ご主人にご相談して見てください。朗報を祈っています。
着物がとてもよく似合う大山さん。MINI CROSSOVER PHEVをその姿で京都の街を駆け抜けてほしい。
ぜひ、日本のドライブシーンに“着物でドライブ”という新しい風を吹かせてくれたら、それもちょっと粋なスタイルに映るかもしれない。
※京都府内では和装での自動車運転は禁止されておりません。また撮影時はスニーカーを履いて運転をしております。
INTERVIEWER:YUKO IIDA PHOTO:JUNJI IWAMOTO
LOCATION:星野リゾート ロテルド比叡
星野リゾート ロテルド比叡
所在地 :〒606-0000 京都府京都市左京区比叡山一本杉
電話 :0570-073-022(星野リゾート予約センター)
料金 :1 泊 24,000 円~ (2 名 1 室利用時 1 名あたり、税・サービス料別、夕朝食付)
URL :https://www.hotel-hiei.jp/
今回のナビゲーター
大手自動車メーカーを退職後、フリーのモータージャーナリストへ転身。女性にもわかりやすいCar & Lifeの紹介ができるジャーナリストとして、幅広い層から支持されている。安全とエコの啓蒙活動にも積極的に取り組んでおり、ドライビングインストラクターとしての経験も10年以上。現在は雑誌、ラジオ、TVなど様々なメディアでクルマとの付き合い方を紹介するほか、シンポジウムのパネリストやトークショーなど、活躍の場は幅広い。レーサーの飯田 章氏は実弟。