――前期決算は売上高が1兆円を突破、営業利益は401億円といずれも過去最高でした。そうした勢いのなかでの社長就任ですが、これからのダイハツの針路をどう取りますか。
箕浦 前期がまあまあの決算となったわけですが、この収益で満足して、このまま行きましょうなんて思っていないし、山田(隆哉)前社長も私も「ひとつのステップ」と考えている。
当社は国内で軽自動車を主体とするというスキームでやってきたわけですが、このままだといつかは頭打ちになります。少子化ひとつを取っても、ひっくり返すことはできないので国内マーケットは鈍化する。当社は2007年に創立100年を迎えますが、次の100年を考えると、今のスキームのままでは生き残れるわけがないと考えています。
そこでマーケットが沢山あるところに出なければならない。運がいいことに、世界を眺めるとコンパクトカーのマーケットは、まだまだいっぱいある。世界は広いぞということです。市場だけでなく、燃費や資源消費など環境面から見てもコンパクトカーのニーズは高い。ダイハツには追い風が吹くというのが大きな流れでもあります。
インタビュアー:池原照雄(経済ジャーナリスト)
写真:竹内征二
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