【GARMIN nuvi250plus使ってみた】nuviをお供にグランドキャニオン鉄道へ

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無駄遣いも旅

100年余の歴史がある名物観光鉄道「グランドキャニオン鉄道」(1901年 -)に乗ってみたい! ただそれだけの理由で、ラスベガスから東に220マイル(約350km)の陸路をドライブしてみた。

ラスベガスからグランドキャニオン・サウスリムへは空路でのツアーが人気で、集合解散に前後3.5時間、空路往復1.5時間、現地2時間、計7時間程度の行程が一般的なようだ。早朝に出れば昼過ぎでツアーを終える空路に比べ、陸路プラス鉄道で16時間以上を要する本プランは体力と時間の無駄遣いのような気もしたが、それも旅の楽しみとばかりにGARMIN nuvi250plusのセットアップを開始した。

◆「州/地域選択」を断念し、緯度経度で設定

北米マップソースを本体に差し込めば現地地図が利用可能になるのはSDカード版のメリットかもしれない。正規輸入代理店のいいよねっとでは北米マップソースを1万9950円で販売しており、日本国内で使っているGARMIN機がこれだけでいきなり北米カーナビになる手軽さは非常に魅力だ。

さっそく時計を設定後、ラスベガス地区に現在地を移動して目的地入力を開始しようとしたのだが、「州/地域選択」を選ぶと日本の都道府県リストが表示されてしまいうまくいかなかった。公式サポートページにこの問題に関する解決方法が『検索メニューの「海外住所」が正常に動作しません』として掲載されていることをあとから知ったのだ。

が、せっかちな筆者は「住所がダメなら地球共通の座標で入力だ」と緯度経度での入力を行うことにした。その際、駅の住所 233 North Grand Canyon Blvd. Williams, Arizona 86046 から緯度経度を得るために、Google Map APIによるジオコードサービス geocoder.us を利用した。

このサイトで上記住所をSubmitすると、N35°15’4.2”、W112°11’19.7”(北緯35度15分4秒2、西経112度11分19秒7)が返されたので、これを本機のメニュー「目的地検索」から「座標」で表示される数値欄に入れていく。北緯(N)・東経(E)がデフォルト表示されるため、忘れずにEをタッチしW(西経)に変更しないと、全く別の場所となってしまう。

ちなみに西経と東経を入れ替えた地点は中国の西安市から北東へ数百kmの山奥だ。ややこしければフォーマットを変更し、35.251178, -112.188804という形式で入力するのもいいだろう。

◆ラスベガスは集約レンタカーセンターに

ラスベガスの玄関マッキャラン国際空港にレンタカー各社共通の借り出し施設がオープンしたのは2007年4月。それまでは空港から各レンタカー会社のシャトルバスに乗ってそれぞれに営業所まで向かっていたのだが、そのバスも共通化されている。1 - 3分おきにバスはやってくるので、これまでより待ち時間も短縮されたようだ。

筆者は主に料金的な理由からダラーレンタカーを利用しており、保険関連、免許関連の情報を事前に登録しておくことで現地窓口での受付を省略できるExpress Members制度を愛用している。

レンタカーセンターに到着すると窓口の行列に並ぶことなくそのままガレージに行き、日本の免許証、国際免許、予約時のクレジットカードを提示するだけで自分の予約内容が記載された書類が受け取れるのだ。並んでいるクルマから適当に乗りたい車を選んで内外装のキズなどをチェックし、そのシートとともにゲート係員に提示すると出発OKとなる。

◆ケーブルさばきはテープ止め?

本機はバッテリー内蔵であるため、短時間の利用であれば吸盤でフロントガラスにくっつけて終わりだが、数時間の運転ともなるとシガーソケットからの給電が必要となる。

ケーブル一本ではあるものの、足下に引っかかったりダッシュボード上でぶらぶらしたりすると気になるので、日本から粘着テープを持っていった。非常に収まりよく配線できたので、くだらないTipsではあるがおすすめしたい。運転中に、視界の端で揺れるケーブルが気になりだすと集中できなくなるものだ。

◆アメリカもガソリン高い

10時の列車出発時刻に合わせ、5時にラスベガス市街地を出発した。I-15南→I-215東→I-515南とハイウェイを乗り継いでいくと、I-515がそのまま一般道93号線となりミード湖/フーバーダムに到着する。さらに93号線を南東へ70マイル走るとキングマンの街だ。

給油と休憩を兼ねてガソリンスタンドに入りガソリン価格をチェック。ガロン3.899ドルつまりリッター111.3円程度。日本と比べると破格の安さだが、5年ほど前のアメリカのガソリン価格がリッター40円、3年ほど前で70円程度だったことを思い出すと石油価格高騰の影響を感じる。しかもアメリカの場合、平均走行距離が日本より長そうなので、かなりこの負担は大きいだろう。

キングマンからI-40を東へ110マイル走行すれば、駅の街ウィリアムズに到着する。フーバーダム近辺の山道で時間をロスしたが、アリゾナ州の93号線、I-40ともに郊外は75マイル/h制限いっぱいで走行でき、往路の所要時間は約4時間であった。

◆鉄道は旅情たっぷり

メモリアルデー(5月最終月曜)からレイバーデー(9月第1月曜)までは夏期ダイヤとして蒸気機関で運行している同鉄道だが、乗車時の9月下旬は残念ながらディーゼル機関車が客車を牽引する。

列車で疲れてしまうことは避けようと、ファーストクラス往復130ドルをチョイスした。ウィリアムズ駅からグランドキャニオン駅まで、片道2時間15分の旅となる。往路はコンチネンタルブレックファストが料金に含まれているので、デニッシュとコーヒーで軽くブランチをとった。

◆グランドキャニオン

正午過ぎにグランドキャニオンに到着し、現地では約4時間の自由時間がある。ホピポイント、ピマポイントのある西側ハーミッツ・レスト・ルートは工事中で閉鎖とのことで東エリアを中心に歩く。駅の真北のEl Tover Hotelからキャニオンの縁に接した遊歩道(リムトレイル)を東へヤヴァパイポイント経由マザーポイントまで、何度も立ち止まりながら絶景を堪能した。

Canyon View Information Centerでエリア内を運行する無料シャトルバスに乗り、一気にビレッジルート西端のHermits Rest Transferバス停へ移動。リムトレイルを東へEl Tover Hotelまで歩くとちょうどいい時間となる。

鉄道の復路は軽食とシャンパンがサービスされ、絶景の思い出や車内を流すミュージシャン、列車ショーとともに楽しめる。しかしシャンパンだけは運転のことを考えて遠慮し、キャビンアテンダントさんが「これならそれっぽいわよ」と注いでくれたアップルサイダーをいただいた。

◆何度も仮眠

19時前にウィリアムズ駅の無料駐車場を出発し、ラスベガスへ復路350km。4時起床の日帰り旅行者としては最もつらい時間が始まる。

追突等の危険があるので路肩での停止は避け、I-40を西へ40分ほどの場所にあるセリグマンという小さな街のガソリンスタンドで給油もしないのに休憩。さらに1時間ほど真っ暗な道をキングマンまで戻ってきて給油と仮眠。カーナビの表示は、「転換地点120km」を伝えている。

その転換地点フーバーダムまでほぼ70マイル一直線、照明もない中を1時間かかるのだ。前後にクルマが走っておらず、照明は自車のヘッドライトだけという中、空を飛んでワープしそうな強い眠気が襲ってくる。

あぶないあぶないとまた無人GSに入ってクルマを止め、軽くジョギングしたりして気を紛らわせた。再び93号線を北へ進み、ミード湖/フーバーダムを越えるとボールダーシティ、ヘンダーソンなど明るい街が目に入ってきて、「帰ってきてる!」とうれしく思えた。もしカーナビが無かったとすると、真っ暗な数十kmの道で自分が目的地に近づいている感覚を実感できず、もっと辛かったのではないか。そんなことを考えたロングドライブであった。

◆日本語版のいいところ

滞在中、現地の巨大スーパーや家電量販店でGARMIN nuvi250や兄弟機種を見かけることがあり、実は北米版マップソース単体の価格に近い値段で英語版nuvi250が購入できることがわかった。

ただし、英語版機種を日本に持って帰ってきても日本のマップソースは使えないそうで、英語表記+海外地図専用機になってしまう。日本語版+現地マップソースならそんなこともなく、日本語での操作と表示で現地地図が表示されるのだ。速度と距離の表示も本機ではマイルではなく「時速〜キロ」「あと〜キロ」などなので親しみやすい(なお設定によりマイルへの音声案内・表記の変更が可能だ)。

吸着パーツと電源ケーブル(と市販の粘着テープ)はチェックイン荷物に入れてしまえば、本機サイズはH98・W75・D19.5mm、150gと幅の広い携帯電話程度だ。とくに欧米の郊外ロングドライブを予定している場合は、非常におすすめのPNDと言えよう。

《片山淳》

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