アウディジャパンが2日に日本市場に発表したアウディ『TTSクーペ』について、ドイツ車ライバルにBMW『Z4』、メルセデスベンツ『SLK』、ポルシェ『ケイマン』があげられる。
ただしTTSは「TT」シリーズの高性能モデルという位置づけだが、BMWであれば「M」、メルセデスであれば「AMG」のような特別なモデルではない。
同社は、TTよりも大幅に高出力化したにもかかわらず、他社ライバルたちよりも燃費と環境性能に優れているという点をアウディジャパンでは強くアピールしていた。「速い」ことはさておき、だ。
同社代表取締役社長ドミニク・ベッシュ氏は、「400万 - 600万円のコンパクトスポーツというセグメントのクルマはみな苦戦している。『景気はよくないけどクルマは欲しい』というユーザーたちは、チョイスも慎重になっている。そこで我が社は、本当に魅力的でエキサイティングなクルマを、2つの点に重点を置いて作っている。ひとつは、エモーショナルな、感情に訴える部分。ふたつめは、リアルな、燃費とCO2排出低減に優れる点だ」とアピールした。
ドミニク氏は、環境という言葉を強調し、さらにTTSのユーザー象についても少し触れた。
「TTSに乗る人は、年齢や世代などは関係ない。ユーザーのライフスタイルや所得次第というところだ。ただ、個性的なデザインとハイテクノロジーを好み、コントロール重視の走りにこだわりたい人。そしてさらに、自分のお財布と環境に優しいクルマを求めている人だと思う」